表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/44

第二話 転生 そのに

今日はこれでおしまいです。

物音のした方向に顔を向けると、人のようなものが近づいていた。


「+=!…:*@」


相変わらずの意味不明な言葉、言葉かどうかも怪しいが。


(日本語じゃないし…英語でもない…何語なんだろう?)


奇声を発した人物は自身の胸のあたりをまさぐり、雄一を軽々と抱え上げ、そこに近づける。


(なんでぃ…って、おっぱぱぱぱぱぱ)


雄一は、その性特有の、大きな脂肪に押し付けられる。

しがない大学生なら普通、遭遇することのない事態に彼は戸惑うが、赤ん坊らしくそれを口に含むことができるのは一体本能か。


(むぐむぐ…いろんな意味でオイシイです!)


現実逃避気味に考えたのはそんなことだった。




ーーーーーーーーーー




彼の前世はどうだったか。

(つまらなかった。)

有意義なものにするための努力はしたか。

(できなかった、そしてしなかった。)

(すでに引かれたレールの上を、重量制限のかかった、でも重い荷列車を引きながら走っていた。)

それはつまり

(今思えばあの時の自分は既にいっぱいいっぱいだった。)

社会から強制された荷物、何両もの列車が通った古びたレール。

そして、つまらない人生は終わった。

(新しい人生だ)

それはきっと、自由にもなれるだろう。

しかし、レールのない荒野に整地から敷設までするのは

(大変だろうなぁ)

それにこそ

(やり甲斐があるだろう)

だからこそ、

(今度は、無駄にしない…!)




ーーーーーーーーーー




更に数ヶ月後、彼は四つん這いになっていた。


(ハイハイ…できたな)


「/*@〜!ー”:!」


彼の傍らには、数ヶ月前奇声を発していた女性が、床の上を這う彼を愛しそうな眼で見ていた。


(この人が母親なんだよな?)


胸大きいけど自分が成長したらやっぱり萎んでいくんだろうか、なんて邪推しながら彼はてちてち四足で歩く。




ーーーーーーーーーー




はたまた数ヶ月後、彼は二つの足で歩けるようになっていた。


(長かった…ここまで本当に…)


涙をこらえながらも努力した自分を褒める。

母親とおぼわしき女性も雄一の成長を喜んでいるようだ。


「”ー+#@!!」


相も変わらず理解不能な奇声。しかし、


(褒めてもらうのって、嬉しいよな…)


そう思う雄一であった。

第一陣終了。うへえ疲れた。

ストック切れたし、本業もあるので、次話投稿の予定は未定です。

気長にお待ちいただければと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓こちらを押していただくと、『小説家になろう 勝手にランキング』様での当作品の順位が上がります。たぶん。
お時間があれば是非にお願い致します。
(お一人様一日につき一回限定)
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ