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第十三話 別れ そのいち

1時間100pvとか行かないかなぁ…なんて欲が出てきた今日この頃。人間って罪ですね。

「いい?アグ、この世界には無数の国があります。」


そういって開かれた地図帳のある一点を指し示すマーガレット。


「私達が暮らしているのがここ、セント共和国。この国は議員内閣制度といって、国民が選んだ代表によって政治が行われています。」


あなたの父親は現内閣の大臣よ、と付け加える。


(あの豚はなんか貴族っぽかったけど…)


アグは、数年前より何度かこの子供部屋を訪れる、自分の父親を思い浮かべた。


「とはいっても、毎回議員や内閣になるのは決まった人達だけどね。」


この国の民は、政治に関心がなく全てを上に任せているので、必然的にそうなるらしい。


「一種の独裁ね。しかも質が悪い。」


表向きはクリーンな政治をうたっているが、裏では議員たちの欲望が渦巻いているらしい。


「お願いだから、貴方はそうならないでね。」

「うん!」


元気に返事をするアグネウスであった。




ーーーーーーーーーー




「とまあそんな理由でこの国の知識人は、腹黒で面倒なやつしかいないんだけど…」


マーガレットさんは辛口である。


「この国唯一の学校には、そういった野郎の御曹司が多く入学してくるわけ。」


金に物を言わせてね、と続ける口の悪い美しい女性。


「貴方はそんなところへ行きたくないだろうから…」

「僕もだよ」


アグの言葉にマーガレットは微笑み、ここへ来るとき一緒に持ってきたバッグを漁る。


「別の国の学校に通う、なんてどうかしら。」


取り出したのは一冊の冊子。表紙にはアーノルド王国立学校と書かれている。


「王国?」

「そうよ。でも、この国の王様は代々有能でね。領土が小さいながらも、豊かであるそうよ。」

「へえ」


それでね、とマーガレット。


「この学校は多くの有名人を排出してきてね、名声を博しているの。ただ、身分差というのは王国という性質上やっぱりあってね、悪い評判も無いわけじゃないわ。」

「ふうん」


彼女は一旦そう締めてから、彼に問うた。


「私はこの国を離れるわけにはいかないからあなた一人でこの国へ行くことになるけど…どう?」


彼女の見つめる先、アグネウスの答えは…

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