表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Link  作者: しろがね
第2章 冒険の始まり
6/6

探索

「あ~。疲れた〜」

「もうすぐだよ」

 俺達は、特別な薬草があるという洞窟を目指していた。

 もうすでに、目的地は見えている。だが、問題は帰ることだ。また同じ道を引き返さないといけない……

 そんな事を考えているうちに、俺達は洞窟に到着した。

「ここか」

「うん」

 結構広そうな洞窟だ。あちらこちらから(コケ)が生えている。。さらに、ここには魔物がいると言う。それのせいか、(なに)か異様な雰囲気を(ただよ)わせている。

「さ、探索開始だ」

 俺達は洞窟へと入っていった……

 

「……寒い」

 アリーシャは震えながらそう言った。

「確かに寒いな……」

 洞窟の中は少し湿っていて、とても寒い。そして、薄暗かった。明かり代わりのクリスタルが青白く光っている。それを頼りに俺達は前へ進む。今のところ道は1本だ。

「もうそろそろ着くわよ」

「おう」

 その時俺は、ふと疑問に思った。なので、その疑問をアリーシャにぶつけてみる。

「なぁ、何でもうそろそろ着くってわかるんだ?」

「ああそれね。私、前に1回来たことがあるの」

「ほう……」

()に落ちないって感じね。どうしたの?」

「いや、ここまで一人でこれたんなら、どうして俺に助けなんて求めたのかな〜って思って」

「ここまでは魔物が出ないの。だから一人でも来れる。……そして、一人じゃなかった」

「え?」

「……ほら。ついたわよ」

 アリーシャに言われ、辺りを見渡す。そこはとても広い円形になっており、明かり代わりのクリスタルが壁一面に張り付き、より一層青白く輝いている。その円の中心にお目当ての物があった。

「あれか」

 アリーシャは、コクリと(うなず)く。

「よし、ゲット。さ、帰ろ」

 ……その時だった。

 俺が薬草を入手したと同時に、大地震が起こった。

「うお、やべ」

 最初は驚いたが、地震はすぐに止まった。

「大丈夫か? 一体何だったんだ……。って、おいおいマジかよ」

 帰ろうとして入り口を見ると、さっきの地震による影響か、道が塞がっていた。

「んー、どうしよう」

「……こっち」

 そう言うと、アリーシャは歩き出した。俺は不思議に思いながらもついていく。

 案内された場所は、入り口と真逆の方向だった。

 するとアリーシャは、背中に担いでいた槍を取り出し、壁にはいったヒビを突いた。

「せい!」

 意気込んで出した突きは、ヒビに命中した。

 すると、周りの岩にもヒビが入り、壁が崩れ始める。

「うお、危な」

 俺は一歩後ろへ下がった。

 壁が崩れた後、そこに現れたのは大きな扉だった。

「この先に出口があるわ。でも、扉の向こうには魔物がいる。気おつけて」

「……わかった。行こう」

 俺はしまっていた剣を背中に担ぎ、巨大な扉をくぐった――


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ