未来人、捕虜になる
うーん。イメージを文章にするって思ってた以上に難しいです^^;
改稿しながら執筆中です……
『晃さん!撃たないで!もう彼は捕虜よ!』
『”沙耶”油断するな!まだ奴は動ける!』
沙耶は”スニーキング”(足音を立てずに移動する技術)に長けているが
敵に同情するなど、戦場での判断力に問題がある。
俺は無防備に手を挙げている敵を、躊躇無く射殺する事ができる。
油断すれば、こちらがやられる。それが戦場での鉄則である!
なので沙耶の制止を聞かずに射殺することにした。
パシュ!パシュ!パシュ!……バコッ!!
俺は射撃中に、AK-47のストック部で沙耶にヘルメットを叩かれた。
『痛っ~~!』
『だから!撃たないでって言ってるでしょうが!!!!』
『でも、ヘルメットの上からでも痛いぜ?』
『晃さんが痛いように、撃たれた”佐藤さん”だって痛いんだよ!』
”佐藤さん”が涙目で俺を見ていた。
『晃氏~痛いですぅ~こんな至近距離で、SR撃たれたら痛いですぅ~。
降参しているのに何で撃つんですか?!』
『佐藤さん。戦争では降参しても……』
『戦争じゃなくて、”サバゲー”だよ!』
と沙耶が怒鳴る。すぐに怒るなど冷静な判断力が足りていない証拠だ。
……おっと銃口がこちらを向いているぞ?
次は攻守交替でこちらが守備だ。守りきってみせる!!
なぜ、未来を守るはずの俺が、サバゲーの陣地を守っているかだって?
あれは一時間ほど前のことだった……
――――【1時間前】―――――
捕虜として捕まった俺は、ポニーテールの少女に連行されて、
簡易無線基地などが設置してある”敵の本部”に到着した。
少女は,本部に着くなり無警戒にも俺を1人残して通信兵?らしき
軍人に話し掛けている。
周囲を見渡すと敵は30人程度の陸軍歩兵小隊のようだ。驚いたことに
各々の銃火器は全て旧式で統一性が見られないし、迷彩服もバラバラだ。
主な兵装は
SMG
AR
SR
対戦車ミサイル・地対空ミサイル類が見当たらない。
つまり、ゲリラ戦に特化した傭兵団というのが私の見解だ。
そんな事を考えていると、ダッシュで少女が戻ってきた。
『捕虜の名前を申告しないといけないのを忘れていたわ。
あなたの名前を教えてもらえる?』
『晃だ』
突拍子も無い質問をされたので、つい本名を答えてしまった。
『私は”沙耶”よ。今後ともよろしく”捕虜の晃さん”』
沙耶は笑いを堪えながら自己紹介すると、また走って通信兵の所へ行ってしまった。
というか捕虜と自己紹介しあうなんて聞いたことがないぞ……。
周囲の賑やかで和やかな雰囲気といい、どうにも様子がおかしいのではないか?否が応でも戦場とは殺気立つはずなのにそれが全く感じられない。