表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/29

ななしのよる 7

 道は、街の灯りで照らされ、夜を向こうに沈ませる。


 その向こうへと、僕は歩く。


 ただ、道のゆくままに、足を進める。


 時折止まると、離れていた子犬が追いついてきて、黙って僕を見上げる。


 また歩き出すと、子犬もそのあとをついてくる。


 僕は少し歩をゆるめ、子犬の横を歩いた。


 どの道をどう歩いているのかはわからなかったけれど、僕の足は夜を追うように惑いなく進んでいく。


 僕は夜の闇へ運ばれていくような感じを覚え、こわくなって足を止めた。


 うつむいた目だけで周りを見ると、細い道に入っていて、少しさびしい所にいた。


 やせた街灯のたよりない明かりと、遠くに感じる家の窓の光。


 その光は、僕がもっと小さかった頃のことを思い出させた。

 

 人影はなくなり、ここにいるのは僕と、横にいるちびだけだった。


 僕はここから逃げ出したくなって、また歩き出すのだけど、奇妙にねじ曲がったように見えるその細い道は、僕をどんどん懐へと引き込んでいくようだった。


 歩くほどに、時間をさかのぼっていく感覚。


 僕のどこかで知っている風景。 道。


 そうしてたどり着いた先にあったのは、ぽつんと切り取られた、小さな夜の、児童公園だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ