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ななしのよる 10

 どうしてだろう。


 あの子はどうして一人だけの世界で遊んでいるんだろう。


 あの子の目には、ほかの子達がどう映っているんだろうか。


 別の世界の怪物だろうか。


 それとも悪い宇宙人だろうか。


 僕には、あの子の目に映るすべてが、敵として見えているんじゃないかと思えた。


 あの子は、仮想の敵と遊んでいるんだ。


 僕の目には、あの子の目を通して見えている世界が見えていた。


 そこは、とても寂しい世界だった。


 

 明かりが消えていく。


 一つ、二つと、星が朝もやの空に溶けていくように、子供達は夜に消えていった。


 一人、明かりが消えるたびに、公園はもとの静けさを取り戻していく。


 そうして、ガランと穴のあいてしまったような黒い空間が、そこに残った。


 冬の枯れ木のような公園は、ただ一つのうつろな燐光を、その闇にはらませていた。


 消えかかりそうな夜光虫の蛍火が闇に包み込まれ、いだかれるように。




 ただ一人、僕達以外誰もいなくなった公園で、遊びにふける子供。


 残った笑顔は、無機質な月の光にさらされ、冷たく透けていた。

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