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ワールド・シークレット・セイバー  作者: 和城内 歌幸
11/20

010 消失

6月5日21:00

「つ、疲れた。」(英語)

 あれから延々と日本語勉強とミラクルプリンセスの自慢を聞かされたアンジェとマリアはヘトヘトになってレベッカの隣の部屋のベッドに寝ていた。

「全然知らない日本のアニメを延々と聞かされるとか•••」(英語)

「しかも、あれ何話あるのよ。6時間以上もあれ見せられながら自慢と日本語勉強とかもう無理。」(英語)

「おかげでミラの決め台詞は完全に覚えたわ。」(英語)

『お疲れ様です。』(英語)

「インドラ、あなた日本のアニメ好きよね?」(英語)

『はい。クリスさんと一緒によく見てますよ。』(英語)

 アンジェは気晴らしにインドラと会話を始めた。

 一方、ユキカゲはレベッカとまだミラクルプリンセスを視聴していた。

「ここでミラちゃんが決めるのよ!『私が来たからには奇跡は絶対よ!』これがまた凛々しくて!」(日本語)

「もう何回も聞いた。そういえば、レベッカさんはなんでこのアニメが好きなの?」(日本語)

 ユキカゲが話を反らせるためレベッカに質問した。すると、レベッカは机の上にあった電子端末を手に取り資料を開きユキカゲに見せた。ユキカゲは資料を見るが難解過ぎて理解出来なかった。

「これは?」(日本語)

「ミラクルプリンセス第92話”Uの悲劇“に登場したウラミールって言う悪役が撒き散らした毒ガスをミラが浄化するシーンを再現した放射能分解システムの論理式よ。」(日本語)

(全然分からない)(日本語)

「私、最初はただミラって主人公が好きでアニメを見てたんだけどそのうち魔法で出来ることを科学で証明したい。魔法を科学で再現死体と思ったの。それが始まりかな。」(日本語)

「凄いわね。」(日本語)

 ユキカゲはレベッカが何故このアニメが好きなのかと一緒に何故彼女は科学者になろうと思ったのかを知った。始めは先祖のキュリー夫人に倣ってとか天才と呼ばれたからとかと考えていたがそれとは違う。自分の意思で自分の好きな世界に入ったのを知った。

「私より凄いよ。さすがノーベル賞受賞者。」(日本語)

「ノーベル賞は私の好きが理解されただけ。まだ私の挑戦は続くよ。まだ未発表の魔法再現論理式はこんなにあるんだから!」(日本語)

 レベッカはそう言って電子端末の中にある資料をユキカゲに見せた。その膨大な数にユキカゲは圧倒された。

「それより折角日本人に会えたんだからもっとミラクルプリンセスの話を使用よ。」(日本語)

 レベッカは端末を取ると再びミラクルプリンセスをユキカゲと一緒に視聴をした。



6月6日09:00

 朝までミラクルプリンセスを視聴していたユキカゲは寝不足になっていた。フラフラしながらベッドから起き上がると隣でスヤスヤ眠っているレベッカがいた。それを確認して部屋を出ると昨日より警察が増えていることに気が付いた。

「やっと起きたのね。」(英語)

 警察と一緒にアンジェとマリアが来たので何があったのか聞く。

「昨日ノーベル賞委員会に脅迫がきたのよ。『成果を横取りしたあの女からノーベル賞を剥奪しろ。さもなくば実力行使にでる』と。だから警備が一層厳重になったってわけ。」(英語)

 アンジェがユキカゲに説明した瞬間、爆発音がした。このホテルに爆弾が仕掛けられていたのだ。慌てて避難する警察官達、ユキカゲもすぐにレベッカを起こす。

「起きてレベッカ!」(日本語)

「ちょっと、何よこれ?」(日本語)

「緊急事態よ!すぐに避難するわよ!」(日本語)

「ええ。」(日本語)

 下着姿のレベッカほすぐにスボンと上着、そして電子端末を手にとりユキカゲ達と一緒に避難した。しかし、爆発が1階でも起こり警報音やスプリンクラーによる消火の音、さらにはその時の煙で辺りが分かり難くなってしまった。

「レベッカ!私から•••レベッカ!?」(日本語)

 ユキカゲがレベッカを呼ぼうと後ろを向くレベッカの姿は消えていた。

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