最後の四天王 水花
しばらくすると、アクアが顔を水面に出した
「湖の中に、家があるわ!」
みんな「?」と言う顔をする。とりあえず、湖に顔をつけて中を見る
みると、確かにお城に近いような家があった
「ちょっと行ってくるわね!」
そういうと、アクアはその家に向かって泳いでいく
扉を勝手に開けて中に入ったようだ
しばらくすると、家の扉から血がにじんでくる
「誰よ、こんな変な魚をわらわの家に入れたのは」
そう言って着物を着た美女が家から出てくる。その手には、アクアの首を持っていた
そして、水に顔をつけている我と目が合った
「そちらはだれじゃ?」
「がぼがぼ」
向こうは普通に会話してくるが、我はしゃべれない
美女は一旦城のなかに入ると、代わりに魚の顔をした侍女らしき者がこちらに泳いでくる
「姫様がお呼びです」
我は一旦水面から顔を上げる
「なんか招待されたみたいだがどうする?」
「マオだけ行ったらいいんじゃないか?」
ノロイは濡れたくないといい、他の2人も泳ぎたくないというので、結局我が行くことになった
我はエア・ボールで呼吸できるようにして城へ向かう
アクアは再生したのか、首は繋がったようだが捕まっていた
「そちらはなんじゃ? なぜわらわの城へこのような者をよこす?」
「アクアの独断で、我達は別にここに用はない」
「ほぉ、わらわを四天王の水花と知らぬのか?」
久々の四天王だ。そうと分かれば、戦うしかないな
我はアクアを掴むと、水面に向かって泳ぐ。足にはウィンド・ドリルで推進力を得る
「わわわ、なんじゃ、なんじゃ!」
アクアを捕まえていたひもを握っていたのはスイカらしい。一緒に湖から飛び出す
「はうっ、み、水!」
アクアは人魚形態では息ができないのか、口をパクパクさせている
「ぶふっ、み、水!」
スイカも陸では息ができないのか、口をパクパクさせている
アクアにはネックレスをかけて人間にするが、スイカは放置だ
「い、息が……」
スイカは白目になって倒れた
 




