アクアの首を切る(物理)
「俺はここに残って殿様の眠りを覚ます方法を探す。新しいお庭番の頭だ、ソシンカ、来い。」
キールはそう言うと、フッと覆面をした女性が現れた。魔法なのか、キールの影から現れたような気がした
「ソシンカに殿様の容態を見てもらう事になる。」
「何か手伝えることがあれば言ってね。ギルド経由で手伝うわ」
ミレがギルド長に打診しておくわね。と付け加えた
我達は城を出ると、足りない物資を買い足して次の街へ行くことにした
「次の街は、ミワね」
「ふむ、どんな特産がある街なのか、楽しみだな」
「私はそろそろ飽きて来たわ!」
アクアは人間の生活に慣れないのか、すでに飽きてきたようだ
「新しいマジックアイテムが無いかしら」
ライカは研究の足しになりそうなものを探しているようだ
山を越えると、大きな湖が見えてきた
「あの湖の近くにミワの街があるみたいね」
ここからでは大きな建物は見えないので、小さな街みたいだ
街に着くと、まるでゴーストタウンのようだった
人々はがりがりに痩せて、活気が無い
「これは一体どうしたことだ?」
ノロイは一応疫病や呪いがないか調べたようだが、異常はないみたいだ
適当に歩いている人に聞いてみることにした
「いままで、湖で獲れていた魚が、まったく獲れなくなったのじゃ。神の怒りかもしれぬ」
ここは魚が特産物らしいな。逆に言うと、それ以外に目立ったものは無いようだ
「マジックアイテムも無いわねぇ」
「ギルドも無いわね」
「飯だけ食って次の街へ行くか?」
「待って! 私が湖を調べるわ!」
すでにトラブルメーカーと化しているアクアが発言する。みんな、嫌な予感がして顔をしかめた
「ギルドすらないんだから、仮に解決しても褒賞すらないわよ?」
「泳ぎたいのよ!」
本心がだだもれ過ぎて誰も反論できなかった
湖のほとりに立って湖を覗くと、確かに魚の1匹も見当たらない
「で、呪いはどうするのよ?」
そう聞かれたアクアは服を脱ぎだした
「こんなところで脱がないでよ!」
「周りに人なんて居ないわよ?」
「ノロイが居るじゃない!」
「あ? 俺は魚に興味はない」
ノロイにとってアクアは魚認定らしい
「じゃあ、問題ないわね!」
誰の特にも損にもならないので、ミレも止めるのをあきらめた。アクアは全裸になる
「じゃあ、マオ、私を切り刻んで!」
誰か人が居たら大問題になる発言をするが、要はネックレスを外したいのだろうと理解した
「ウィンド・カッター」
我はアクアの首をはねてネックレスを取り外す。すると、えらが出来て足がひれになる
アクアは自分の首を拾って首につけると、あっという間に再生する
「……グロいわね」
アクアが平気なのは見てわかるが、ライカとミレは気分が悪そうだ
「じゃあ、泳いでくるわね!」
アクアはそういうと、ドボンと飛び込んだ




