表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
封印されていた最古の魔王。しかし、復活したら美少女になっていた。さらに、その体は呪われています!  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/135

討伐報酬

我は青いオーガの肌に左手で触れる


「フレイム・サークル」


極狭い範囲を高熱にする


しかし、青いオーガは熱さも感じないのか特に動きに変化はない


我は次に右手で青いオーガのまだ燃えている肌に触れる


「アイス・サークル」


すると、バキッとひび割れる音がして青いオーガの皮膚が砕けた


「もう再生してる!」


ミレが指摘したとおり再生しはじめたので、再生が終わる前に攻撃する


「ウィンド・ドリル」


左手に風のドリルをまとわせて皮膚の内側にねじ込む。青いオーガの内臓をかき混ぜた感触を受けて手を引き抜くと、ブシャッと赤い血が溢れる


「フレイム・ジャベリン」


我はうずくまった青いオーガの目に、炎の槍を突き刺す


「ぐぎゃあああ!」


青いオーガは目を押さえて叫ぶ


「俺にもやらせろ」


キールは刀に魔力を込めていたのか、圧縮された魔力の気配がする刀を構えていた


我は無言で自分の首を親指でピッと掻っ切るようにジェスチャーすると、キールにも伝わったようで、青いオーガの首に向かって斬る


鞘を使って速度を上げた刀は、青いオーガの強固な皮膚も、まるで抵抗が無かったかのように切り裂いて振りぬいた


しばらくして、青いオーガの首は落ち、首から血が噴き出した。ここはダンジョンでは無いので、死体は消えないようだ


「これを討伐の印として、殿様に献上するか。お前たちも来い」


青いオーガはこの辺のボスで、被害が甚大だっただけに討伐者には報酬が出るようだ


別に報酬目当てでは無いが、どうせクラマへは行くからついていく


街に着くと、長屋が多く、活気があった


「ここは、鍛冶でも有名よ」


ミレがそう言うと、ライカが反応した


「じゃあ、ドラゴンの素材を加工してもらおうっと!」


そう言ってライカは鍛冶屋へ突っ込んでいった


「あー、そこのオヤジは腕は確かだが、値段もバカ高いぞ」


キールはライカの背中にそう声をかけるが、聞こえていなさそうだ


「先に城に行ってるからな」


聞こえていなくても、目的地は分かっているはずなので先に城へ行く


城では独特の服を着た人がいっぱいいた


「城に居るのはみんな侍だ。刀を差しやすいように着物を着ているんだ」


見ると、侍は大小2本の刀を差している


侍たちにうさんくさい目で見られるが、キールのおかげか、からまれること自体は無かった。それとも、キールが持っているオーガの首に気を取られているのだろうか


キールは城の門番に青いオーガの討伐報告をする。しばらくすると、偉そうな髭をした大臣が出てきたようだ


「ご苦労であった。下がってよいぞ」


「報酬は?」


キールがそう言うと、チッと舌打ちして皮袋を投げてくる


「それが報酬だ」


報酬が妥当かどうかは分からないが、もともと我達は気にしない。しかし、キールは違ったようだ


「これが討伐報酬だと? 少なすぎないか?」


「これでも奮発したのだ。嫌なら城主に直訴してくれ」


「ああ、直接話をしよう」


まさか、そう言われると思わなかった大臣は目を白黒させる


「待て、分かった、おい」


大臣は横に居た側人に声をかけると、追加で皮袋を渡してきた


「本当に、これ以上は無いぞ」


大臣はそう言って去っていく


「あいつ、何も言わなかったらガメてたな」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ