マネ修復
カイトをとりあえず縛り上げて、部屋の片隅に放置すると、マネの修理をする
「ヒール」
しかし、マネの怪我は治らない
「それじゃだめよ、マネは生物じゃなくて、人形なんだから」
ならば、マネキンのマネだなと思いながら、マネのパーツを集める。近くに寄せると、胴体部分に磁石でくっつくように治っていく
「ありがとうございます」
マネは、不都合が無いか、腕を回したり、足を叩いたり、首を360度回したりしている。怖い
「それで、こいつはどうする?」
ノロイはカイトについてどうするか聞いてくる
「ゾンビにしますか」
「それはやめて」
「ギルドに突き出すか?」
「ギルドにもらっても、犯罪を犯したというには微妙なところねぇ」
ミレがいうには、実際の被害はライカを傷つけかけただけで、アーティファクトへの攻撃は、自動修理もされていることから、被害の証明は難しいらしい
「金で方をつけるか?S級なら金持ってるだろ」
ノロイはそういうと、カイトの懐を漁る。金貨が数枚入った布袋を見つけて中身を抜くと、空の袋を鎧の上に投げ置いた
「じゃあ、行くか」
「ちょっと!私への慰謝料は!」
「マオが防いだだろ?無傷ならノーカンだ、ノーカン」
「ぐぬぬ、覚えてなさい!」
我は別に自分で食い物の金を払うわけではないから、ノロイの金は我の金だ
「出発なされるのですか?それでは、私も着いていきます」
「マネはこのまま、ここで資料とか盗まれないように見張ってて!」
「かしこまりました」
同行者が増えずに済んでよかった。人形でも宿屋に泊まったら金を取られるのだろうか?
ライカがタフネス・ヒールを使えるようになったので、移動速度が上がった。ミレはすでに我が背負っている
「次はどこに向かうのだ?」
「次は、ウラルの街だな。絶品のうどんがあるらしいぞ」
「それは楽しみだ!」
我達の旅は、いつの間にか食べ歩きのたびになりそうだ
マリオネットのマリーの方が良かった




