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魔王、けがをする

「だが、我が魔力は封印前と何ら変わらぬ。この程度の術など解いてくれる!」


我は魔力を全身に込め、体の指揮権を取り戻そうとする。


「じゃあ、魔力の使用禁止で」


ノロイがそういうと、我の魔力が霧散する。


「ばかな!最強の魔王である我が魔力を止めるなど不可能だ!」


「不可能も何も、実際止まったじゃん」


「くそっ、いったい何が起きているのだ!」


我はいら立ち紛れに近くにあった木を殴る。


「ぐぅ、痛い!魔力のこもらない体がこんなにも脆いとは!」


「お前、その体に傷つけるなよ!俺の最高傑作なんだからな!」



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