リョウの記憶《前編》
本編の16.5に一部あります。
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あの日はちょうどスズの13歳の誕生日だった。そして、母上に横恋慕しているアイツがゴールデンウィークの観光客に紛れて京都に来ていた。アイツは元々西野家の監視対象だ。なのにあの日に限ってアイツがどこに行ったのか分からなかった。ただ、前日までの行動から京都に来ていることは分かっていたのだ。でもそんな事も知らないスズは無邪気に自分の誕生日のお出掛けを楽しみにしていた。
そんなスズの楽しみを奪うことは出来ないからいつもより多めの護衛をつけて出かけたのだが途中でスズとはぐれてしまったのだ。誘拐されてしまったのではないのかと気が気でなかった。その時、アイツを探す人員までスズを探すのに使わなければよかったのかもしれない。だけどスズの安全には変えられないからと使ってしまった。そして、自分もスズを探しに行ったのだ。周りには一応メッセージは送っといたし、大丈夫だと思って。スズにこっそりと自分にだけわかるようにスマホにつけてもらったGPSを見て、スズのもとに向かったのだ。(因みにつけてくれたのはグリーディーにいる再従妹だ。ローズはPC関係に強い。)
スズがどうしてカラオケの店にいるのか、よくよく考えてみたら簡単に分かったはずだ。だけど、スズの居場所が分かったという安堵感から見逃してしまった。
そして、アイツに襲われかけているスズを見つけた。見つけた瞬間、咄嗟に体が動いた。その間のことはよく覚えていない。気付いたらアイツが倒れていた。だから俺が何かしたのだろう。スズを助けた後、父上達の所に戻ったが、俺まで攫われてしまったのではないのかと心配をかけてしまった。そして、スズは父上を見た途端、気を失った。




