プロローグ 2
「でもね、ファンディスクで悪役令嬢がヒロインをいじめる理由を知ったの。悪役令嬢の西野鈴も東城蘭も…(中略)…だったんでしょ?だから私は2人を悪役令嬢にしたくなくて最初スズに近づいたんだ。ヒロインとの出会いイベントであそこを通るって知ってたから。それにサポキャラになる場合もあるけどヒロインに好感を私は持てなかったし。」
ファンディスクとはなんでしょう?とりあえずファンディスクとやらから私達の情報を得たみたいですね。
ですが、まさかココとの出会いが仕組まれたことだったとは知らなかったですね。そういえば、お兄様と出かけてお兄様とはぐれてしまった時にココに出会いましたね。もしかしたら、私とはぐれている間にお兄様がそのヒロインさん?と出会っていたのかもしれません。
「そうなんですね。正直、仰られた事が合っていすぎて驚きました。とりあえず信じることにしますわ。」
「本当ですね。こんなにご存知だとは。ココが絶対に知りえない情報もありますし信じるしかないですね。」
おかしいです。アヤが全くもってしゃべられません。
「アヤ、どうなさったんですか?」
「本当です。さっきから全然しゃべられてませんよね。」
するとアヤが決意した目でこう仰いました。
「ねぇ3人とも、私も転生者だって言ったらどうする?」
「ココがこんなことを仰った後なので」
「そこまで驚きませんね。」
「もしかしてアヤメさんも転生者なの?」
「実はそうなの。だから、言い方悪いけどリョウを攻略できたんだもん。」
「確かにゲームではリョウさんに彼女いなかったもんね。」
なんと、アヤまで転生者(?)だったとは。驚きました。でもたまに存在しないもののことを仰ってましたね。でも、1度死ぬなんてどんな気分なのでしょう。残してきた人に会いたいと思われることはあるのでしょうか?
「とりあえず、乙女ゲームが始まるのは私たちの入学式からよ。私とアヤメさんの知識を合わせて悪役令嬢にしないようにするわ。でも、ヒロインも転生者ぽいから気をつけてね。」
「よし、それならとりあえず勉強しましょう。まずは特進生になってシナリオを狂わせなきゃ。元々私が勉強を教えて勉強させてたから成績も全国トップではあるんだけどね。それに私達の意識改革はやったからね。でも、個人の悩みは直せなかったけど…私なんか知っておきながらリョウと付き合ってるし。」
「本当ですわね。それにスズの男性恐怖症も私の夢もそのままですし。」
そう言って私達は微笑み合いました。本当に、どうこうできたものでは無いですからね。そして、私たちは特進生になれるように勉強しました。まぁ、元々成績は全国でもトップですからそんなに大変じゃなかったんですけどね。
そして、私はこの時心の中で誓いました。ここは乙女ゲームの世界で私は悪役令嬢らしいですが破滅なんて絶対にしません!! と。