第1話「呪い殺し」第1章〜特命捜査開始〜
私の趣味を集めた作品です(笑)。初心者ですので、変なシーンはあるかもしれませんが、暖かく見守ってくだされば幸いです(笑)
1986年 東京。真っ赤に光る太陽が映る窓の邸の中では、議員バッチをつけた男が男女に怒り散らしていた
男「そんなことで、うちの麗華を犯人扱いするのか!。一体なんの証拠があるんだ!。言ってみろ!学!」
学と呼ばれた男はニヤリと笑いながら答えた
学「仕方ないじゃありませんか…そもそもお父様の弁護士を麗華は恨んでいたわけですから。その弁護士が死んだんだ…誰だって麗華を疑うでしょう?」
男「ふざけるな!。それでも、お前は麗華の兄か!」
学「あくまで、義理でしょ?。そうですよね美奈子姉さん?」
美奈子と呼ばれた女も口を開けた
美奈子「そうよ、麗華はお父様と不倫相手の子でしょ?。あんなの妹でもなんでもないわ」
そう言われた男は学と美奈子を睨みつけながら言った
男「誠兄さんと紗雪はどうなんだ…この子たちと同じ意見なのか?」
誠と呼ばれた男の兄は口を開いた
誠「すまんが、彼女らと同意見だ…」
紗雪も頷きながら口を開く。どうやら男の妻らしい
紗雪「貴方のせいでこうなったとしか、言いようがないわ」
と言われた男は拳を握り、悔しそうな声を出した
男「クッ…わかった。麗華は私が預かる。お前たちと話すのはもうこりごりだ…洋子さん。麗華を連れてきてくれ…」
洋子と呼ばれた女はゆっくりと頷き、麗華の部屋へと向かった。彼女はここの家政婦のようだ。麗華を連れてきた。麗華は男以外の一族の皆を睨んだ
学「へっ…弁護士を殺した時もそんな目してたのか?」
と学は睨んだ麗華を威嚇した。男は麗華の手を握り邸を出て行った
麗華「呪ってやる…」
と麗華は自分にしか聞こえない声を出し、外に停めてあった男の2代目プレジデントに乗り込み去って行った…。
〈警察庁 刑事局 特命捜査室〉
男は自分の自席でコーヒーを飲んでいた。そこに1人の30代ぐらいの男が近づいてきた
男「須藤さん」
須藤と呼ばれた男は、呼んだ男を見て口を開いた
須藤「どうした?牧。なんかあったのか?」
牧と呼ばれた男は呼んだ理由を話した
牧「長官から呼び出しです。すぐに須藤室長を連れてこいと…」
この警察庁特命捜査室の室長の須藤は持っていたコーヒーを置き、立ち上がった
須藤「牧も来いよ。室長補佐なんだから」
そう言われた牧は口を開く
牧「俺も来ちゃっていいんっすかね…」
須藤「別に俺1人で来いって言われた訳じゃないだろ?」
牧「まぁそうですけど」
須藤「だったらいいだろ。一緒に行くぞ」
牧「はい」
そして一緒に捜査室出て行った2人は警察庁の庁舎の廊下で話し合った
牧「何の呼び出しでしょうね?」
須藤「なんだろうね、捜査の依頼じゃないか?」
牧「須藤さんの異動命令とか…」
そう言い、牧はクスリと笑った
須藤「馬鹿野郎、俺はもう異動はこりごりだよ…」
須藤はにやけながら言った
牧「どうします?警備局だったら?」
須藤「あそこはやだよ、ただでさえ暗くて静かなんだから…。みんなロボットみたいに働くんだから、最悪だよ」
牧「そうですよね」
そう言いながら、長官室に着いた2人。須藤はドアをノックした
高木「須藤か?」
室内から刑事局長の高木警視監の声が聞こえた
須藤「はい」
高木「入りたまえ」
高木から許可を得た須藤はドアを開けた。ドアを閉じた後警察庁長官の灰原が須藤に質問した
灰原「肩書きどうなっとる?」
須藤「警察庁 特命捜査室 室長 警視正です」
灰原「そうか…どう?高木局長。彼らが捜査した時、所轄(警察署)とか東京(警視庁)から邪魔入らんか?」
高木「本庁(警察庁)の肩書きがある時点で大丈夫かと…」
灰原「そう…まぁ、一応刑事局長付監察官も付けといてくれ」
高木「かしこまりました」
突然の謎の会話に困惑する須藤と牧。須藤が一言質問する
須藤「あの…ちょっとよろしいでしょうか?」
灰原「ん?ええよ」
須藤「あの自分の肩書き局長付監察官追加されてますけど、一体何を?」
灰原「あれ?話聞いてない?」
須藤「そうですが…」
灰原「牧君も?」
牧「はぁ…」
灰原「あれ?そうか…そらぁわからんわな。高木局長説明してちょ」
下手な名古屋弁で灰原にお願いされた、高木は2人に説明した
高木「実は、昨日柳田総理大臣から電話があった」
須藤「総理大臣?」
須藤と牧は突然の言葉に驚愕した
須藤「で、その内容とは?」
牧の質問に、高木は質問で返した
高木「総理の三女、柳田麗華は知ってるか?」
須藤と牧は高木の質問にあることを思い出した顔をした
牧「えぇ、内閣府、官公庁で問題になった隠し子問題のその問題の子ですね…」
灰原「そんな言い方やめや」
灰原が割り込んだ
灰原「彼女は被害者やぞ、そんな言い方せんでもええやろ…」
牧に向かい灰原は暗く答えた
牧「…失礼致しました」
灰原「高木局長続けてあげや」
高木「はっ!。その三女が家政婦と総理以外の柳田一族に精神的ないじめや、勘違いを受けているらしい」
須藤「勘違いとは?」
高木「去年、柳田一族の弁護士の仲谷 敬一が殺害されたのは、ご存知かな?」
牧「あぁ、事務所で射殺体となって発見された…」
須藤「隠し子問題と同様、マスコミや野党に知られずに処理された事件ですね?」
高木「あぁそうだ。その仲谷弁護士を殺害したのは、三女の麗華だと一族に言われていたみたいだ。そのことで総理から連絡があり、我々は君達に特命の任務をお願いしたいわけだ」
須藤「任務?」
高木「あぁ、三女柳田麗華を君達が保護し、監視、聴取、捜査などで君達に三女の無罪を証明させてもらいたい」
須藤「なるほど…」
牧「一応念の為、捜査室以外の人間に協力を得るのは?」
高木「断じて禁ずる。捜査室のみで解決させてくれ」
牧「了解しました」
高木「三女の麗華は午後5時過ぎに捜査室を訪れる。失礼のないように、準備をしてくれ」
須藤「はっ」
須藤は高木向かい礼をした
灰原「須藤室長…」
須藤「はっ!」
灰原「なんとか真実を突き止めてくれ…。これじゃ、彼女が可哀想で仕方ない…」
須藤「…分かりました」
そう言い須藤と牧は礼をし、長官室出て行った
灰原「頼んだぞ…」
〈警察庁 特命捜査室 刑事部屋〉
須藤「牧…」
牧「はい」
須藤「みんなに伝えてくれ」
牧「はっ」
須藤「俺たちの出番が来たとな」
牧「分かりました」
そう言い牧は電話を取り、ダイヤルを押し始めた…
〜続く〜