第3話
ネットゲームを知らない作者が想像で書いています。調べてはいますが、用語や解説がおかしなところはスルーしてこういうものなんだと笑ってください。もし、許せないようでしたらプラウザバックをお願いします。批判は受け付けられません。よろしくお願いします。
俺は、ネットゲーマー。略してネトゲ!!
かっこよく言ってみたかっただけだから、気にするな。
自慢じゃないが、この手の世界で俺はトッププレイヤーをしている。ネットゲームの名前は、エーヴィッヒ・ファンタジー・オンライン。
これは、はっきり言って鬼畜ゲームだ。最初のキャラメイクで、お任せを選んでレアアバターを当てないと、ソロプレイの場合最悪最初の街で攻略を諦める。最初からポップするモンスターが強すぎるのだ。
もちろんチームを組んで戦えば、勝てることには勝てる。しかし、もらえる経験値が分配した値の十分の一。
運営は何を思ってコレを作った!?と言いたくなる。
発売当初売り上げは右肩あがりでウハウハだっはずなのに今じゃ赤字。それでも運営は大喜びだとか。とんでもない会社だ。
しかし、やり込んでレベリングさえすれば、この世界ではなんでもできる。国を興すことだって、自分で魔法をつくることだって、魔王になることだってできるらしい。これはそこだけが魅力なのである。
魔法エフェクトも背景素材もリアル過ぎて怖い。お金をかけているのがよくわかる仕上がり。
俺は、そんなゲームにのめり込んだ。
その結果。
チートアバターとも言えるべきもう一人の俺が出来上がった。
今日も俺はエーヴィッヒに潜る。
いや潜ろうとした。
「………はぁっ!!!?」
画面に出た『世界樹から始めますか?』という文字。
俺は、いつもの寝宿にいたはずだ。
それに世界樹はまだ入れた者は居なかったはず。トッププレイヤーたる俺ですら入れていないのだ。…今入ってるけど…。
「どーなってんだ?」
首を捻りながらYESをおして、ロードしてみる。
『おめでとうございます。貴方のアバターはユニークアバター、“転移者”にランクアップしました。よって、使用不可となりました。貴方様には違うアバターを操作して頂きます。これより、管理者となって“彼女”に試練を与えてください。』
……意味わかんねぇ。
つうか、使用不可ってなんだよ!!俺のウン万時間返せっ!
運営に問い合わせて文句でも言ってやろうかと近くに放っておいた携帯を取る。
勝手にアバターのダウンロードが始まり、現れたステータス画面を見て絶句した。
ネーム ????
種族 悪魔の化身・18代魔王
付加効果 魔法耐性、魔法攻撃無効、モンスター支配(自由に操れる)
「……まぁ、いいか。」
誰かに長い時間をかけて作り上げた渾身のアバターを
取られたようでムカつくが、おかげて凄いものをもらえたのかもしれない。
これから始める冒険に、胸が高鳴った。
だが、俺は知らなかった。
俺が作り上げた渾身のアバター種族が何であるかなんて。
俺はこの時何を相手に試練を与えようとしていたのかなんて知らなかったんだ。