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サンガリオン  作者: 白野シャチ
二章 学園と勇者

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75/94

75話

 その頃。

 学生寮のヴァイアの部屋でヴァイアは、シリウスに怒られていたことを壁に八つ当たりしていた。


「クソが。・・・俺は、貴族だ。――偉いんだ!ふざけんな!――あのクソ平民もどきのせいで俺が怒られた!何が英雄だ!――俺こそが英雄なのに!」


 ヴァイアは、英雄になること夢見ていた。10歳でゴブリンを討伐したことによりグラスト家の者たちは、お世辞で英雄と囃し立てた。

 その事でヴァイアは、自分こそがゴブリンスタンピードを解決した英雄だと勘違いしていた。

 その勘違いは、ヴァイアを自尊心を爆発的に増加させ横暴な態度をとるようになってしまった。

 それによりゴブリンスタンピードを解決した英雄、『若き英雄』は、横暴で傲慢と噂されるようになってしまった。


「クソが!!」


 怒りのままに壁を殴る。拳から血が滲み出る。

 ヴァイアの背後に怪しげな黒いモヤが影から煙のように出てくる。

 そのモヤは、執事服に黒い仮面をつけた怪しげな男の姿に変化しヴァイアの怒りで歪み切った顔を覗く。


「誰だ!貴様は!」


 ヴァイアは、その男から距離を取り近くにあった木剣を構え剣先を男に向ける。

 男は、両手を上げ敵意がないことを示す。

 敵意がないことを示すとヴァイアは、体の力抜き剣先を下げた。


「『真の英雄』ヴァイア様。私は、ゼノスと申します。急な訪問、誠にすいませんでした。」


 名乗りと共にゼノスは、深々とお辞儀をする。


「ゼノスとやら。何用だ!」

「力が欲しくありませんか?。今なんとあの邪魔者『若き英雄』より強い力をお渡しすることが出来ます!どうですか?」


 身体全身を使い派手にジェスチャーをするゼノス。

 ヴァイアは、その言葉に心が惹かれていたがゼノスがまだ信用出来ていない。

 

「あいつよりも?」

「そう。この宝珠を身につければルクスという偽りの英雄よりもです!」


 ゼノスは、ポケットから青黒い宝石の付いたブレスレットを取り出し両手の掌に置いてヴァイアに見せる。

 どう見ても怪しいそのブレスレットをヴァイアは、受け取り手首に取り付けてしまう。

 ブレスレットは、青紫色の光を放つ。

 ヴァイアの目は、虚になりポカッと口を開けゆらゆらと揺れている。

 ニヤリと笑うゼノス。

  

「わっははは。バカですね。疑わずに付けますか。いやーバカで良かったですよ。さて、では、ヴァイアに命じます。明日の実践講習でロイドを殺しなさい。明日に備えて今は眠りなさい。」

「はい。」


 ヴァイアは、何事もなかったかのようにベッドに横になった。


「これで操り人形の完成ですね。あとはルクスがどう出るかですね。念のためですね。・・・全ては、『サンガリオン』を手に入れるために」


 ゼノスは、闇のような飴玉をヴァイアに飲ませると影の中へと消えていった。

 ヴァイアの身体は、痙攣を起こし口から泡を吹き出した。

 ヴァイアは、黒いモヤを吐き出した。そのモヤは全身を蛹のように覆う。

 しばらくするとモヤは消えて普段と変わらないヴァイアの姿がそこにあった。痙攣していたとは、思えないほどいびきをかいて寝ていた。

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