71話
入学式を終え新入生たちは各自の教室へと向かう。
校内の案内板を見て俺は、1年A組へと向かう。
その道中、シリウス様とモニカ様、シャルル様と出会い、他愛もない会話をしながらA組へとエスコートしている。
新入生たちは、シリウス様方を見た瞬間、道を譲る。
エスコートする側としては、すごくありがたいが俺に向けられる目線が痛い。
羨ましいそうな視線。嫉妬の籠った視線が俺に刺さる。正直、逃げ出したい。
その視線に気づいていないように振る舞いシリウス様方をA組へとお連れし扉を開く。
「平民風情が栄誉あるA組に入るな!!」
開口一番に罵声が飛んだ。その罵声の主と思われる男子生徒は、ドヤ顔して扉の前で仁王立ちしていた。
何処で見覚えのある奴だ。あ、男子学生寮で順番抜かした生徒だ。確かグラスト男爵家だっけ?。
その罵声を聞いたシリウス様の怒りが背後から伝わる。俺は、そっと右側に移動すると一瞬にして偉そうぶっていた表情は、青ざめた。
その場で土下座をする。
「も、申し訳ございませんでした!」
「ヴァイア。貴様は、理解しているのか。」
怒りのこもったその声色は、教室に居た全員を凍り付かせた。
「ここは、学園だ。学園において貴族の権威を振りかざし他者を害することは、英雄の芽を刈り取る可能性がある行為である。よって学園では、貴族の権威を振りかざす事を禁ずる。――これを破りし者は、厳罰を処する。」
ヴァイアは、今にでも泣き出しそうな表情をし泣かんと歯を食いしばる。
「この法は、この国が定めたものだったはずだ。貴様は、王家に対する叛意なのか?」
シリウス様は、しゃがみ込みヴァイアに目線を合わせ睨みつける。
「いえ、そのようなつもりでは、なく。」
「ならさっさと席につけ!」
シリウス様は、そう怒鳴りつける。ヴァイアは、逃げるように自分の席へと戻っていた。
ゆっくりと立ち上がりシリウス様は、笑いを堪えている俺に面倒を押し付けやがってと言わんばかりの視線を向けた。
「さて、シリウス様、席に着きましょう」
「なぁ。ルクス。何故キミは、敬語なのだ?学友だろ?」
いくら学園だとは、いえ王族にタメ口はダメだろ?とものすごく言いたい。
「僕の癖でg」
「なわけないだろ。普通に喋れ。堅苦しい。学園ぐらいでは、友人として接してくれ。頼むぞ。」
俺の発言に割り込みそう言ってシリウスは、俺の肩を手を置いた。
「わ、わかったよ。シリウス。」
そういうと満足そうな顔をするシリウス。シリウスの後ろで頬を膨らませるモニカ様。
モニカ様を見てクスクスと笑うシャルル様の後ろに仁王立ちする教師と思われる男性がそこに立っていた。
「お前ら席に着け!」
「「「「はい」」」」
俺たちは、黒板に貼られた席表通りに席に着く。
背後から貴様のせいだという感じの強烈な視線を感じる。俺、なんかしました。




