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サンガリオン  作者: 白野シャチ
二章 学園と勇者

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70話

 今日は、いよいよ入学式だ。

 朝一で宿をあとにして学生寮へと向かう。多くの学生たちが立派な学生寮に集まっていた。

 学生寮に入る順番待ちをしていると貴族らしい男子生徒は、堂々順番を抜かし学生寮へと入っていた。周りの人たちは、陰口を言う。

 アイツみたいな奴がいるから貴族の評判が悪くなるんだよなあ。


「グラスト男爵家の長男か。あと男爵にクレームを入れますか」


 振り向くと桃色に近い赤色の綺麗な髪、凛とした整った顔、すらっとした体型。まさしくイケメンだ。絶賛のイケメンと言っても良いほど顔が整っている。モニカ様に似ている気がする。あれ?。このお方、シリウス様じゃん。


「初めまして。シリウス様。ルクス・ドラニクルです。お見知り置きを。」


 貴族らしくお辞儀する。正直、冷や汗が止まらない。


「初めまして。ルクス君。君の評判は聞いているよ。今後ともよろしくな。」

「は、はい。」


 握手を交わす。


「ところでシリウス様は、何故お並びになってらっしゃるのでしょうか?」

「何を言う。王族である前に私は、この学園の生徒だ。ちゃんと並ばなければならないだろ?」


 立派な人だ。しっかりと信念という芯がありそうだ。


「子爵家であるキミも並んでいるじゃないか。」

「はい。僕が偉いわけではないので」

「ほう。弁えているようだな。冒険者は、横暴な輩が多いと聞いていたがキミは、違うよだな。立派なことだ」


 シリウス様は、そう言うと企んでいるような微笑みを見せる。何だろ。直感でこの人に深く関わるな、大変な目に遭うと言っている。


「ルクス君。どうした?」

「いえ。何でもございません」

「学友としてこれからよろしく頼むぞ」


 イケメンが微笑むとドキッとしてしまった。だがこのトキメキは、恋ではない。恐怖。そうだこれは、恐怖だ。

 その時だった。俺の番が回ってきた。よかった。逃げられる。


「では、この辺でお暇します」

「あ。またな。」


 俺はシリウス様にお辞儀して学生寮に入る。 

 国立アルフォード英雄学園は、全寮制であり一人一部屋が与えられる。割と豪華であるだが身分に関係なく同じ学生寮になるため、平民と貴族のいざこざが絶えない。

 自室に入るとすでに家から送っていた荷物が届いていた。荷物を置いて制服に着替え、入学式が行われる体育館へと向かう。

 体育館へと続く道には、金髪の少年が桜並木を眺めていた。一枚の絵と思える風景が広がっていた。

 俺に気づき会釈をして少年は、体育館へと向かっていた。

 アイツ。どっかで見覚えがある。誰だっけ?。

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