7話
俺、ルクスは、謎の影に追いかけられていた。
曲がり角がある通路を右に4回程曲がり元の道へと戻ると俺のことを探す人型の影がキョロキョロしていた。
その影は、短剣みたいなモノを祈るように握ると水に潜るように消えた。
あれは『影短刀』かなぁ。確か、一定時間影へと変化して影の世界に入ることが出来る固有戦技を持った宝具だよなぁ。
「ん。あの影の形見覚えが・・・もしかしてリアさん?」
立ち止まって考えていると背後から視線を感じ振り返ると今にも泣きそうなリアが飛び掛かろうとジャンプしていた。
「ルクス様!!やっと追いつきました!」
「リアさん!!」
俺は、勢いよく飛びかかろうとしているリアを咄嗟に左ステップして回避してしまったことでリアは壁に顔面からぶつかった。
ずるーっと落ちるリアが可哀想になった。
「リアさん。・・・大丈夫?」
鼻血を垂らし真っ赤なリアの顔を見せる。その瞳は、潤んでいた。痛みから潤ませているのかそれともやっと会えたという感情からくるモノなのかは定かではない。
「ル、ク、ス、さ、ま」
声までも震えている。余程怖い目に遭ったんだなぁ。可哀想にと同情しているとリアは立ち上がり俺を抱き抱える。
「なに?!リアさん!おろして」
「ダメです。ここは、危ないのです!」
リアの真剣な表情から察するにお母様になんか言われてな。・・・あ、思い出した。お母様から絶対に宝具神殿には、行かなくなと言われてましたね。それでこの子、リアが来たのか。なるほど、元暗殺者のリアなら確実に俺を連れて帰れるということですねぇ。
でも、リアさんの身体、めっちゃ震えてますやん。
「・・・あのリアさん。俺、1人で歩けますので。」
「だ、ダメです。すぐどっかいってしまいますよね。」
「・・・イカナイヨ・・・ボク、イイコ。」
俺は、さっとそっぽを向く。リアはじーっと俺を怪しむように見ている。リアの顔が見れん。
「それよりもここから脱出しますよ!」
「ならおろしてよ。リアさん。この状態で勝てる?」
「そ、それは・・・」
「リアさんが持つ宝具は1人専用だし。それに俺を担いで逃げれないよ。」
リアは気付いてない。すでに行く手をゴブリン達に塞がれていることを。
「え?」
「・・・ゴブリンが来るよ」
その発言と同時槍を突く体勢でゴブリンが走ってくる。俺はリアを振り払い着地と同時にゴブリンの頭を棍棒で潰す。
飛び散る体液とゴブリンの灰が舞う。
リアは、あり得ないという表情を浮かべ怪物を見るような視線が俺の背中刺さる。




