66話
数分後。外を眺めているとリアが上空から現れ馬車と並走し始める。
馬車の扉を開くとリアが飛び乗ってくる。
あれだけ全力疾走してきたのにも関わらず息を乱してはいなかった。
「リアさん。どうした?」
「野盗と思われる者たちと貴族が戦闘をしています。直ちに救援をお願いしますのことです。」
「会話したの?」
「いえ。影から様子を見ていたのですが私に気づき口パクで助けと言っていたのですぐ戻りました。」
え。リアに気づいたの。それも凄いけど。なら早く行かないと。御者にゆっくりと来てくださいと伝え俺たちは戦闘が行われている場所へと走り出す。俺たちの背中を見る御者は、自分の目を疑い、目を何度も擦っていた。
戦闘音が徐々に大きくなっていく。どうやらあと数秒で着くみたいだ。左翼の森から不気味な視線に気づきもこちらに害を及ぼすような視線ではなかったため、その視線を無視することに決めた。
騎士は、野盗から馬車を守っている陣を取っていたが騎士よりも野盗の数が多い。
騎士が負けてるのは時間の問題だろ。
さて、やりますか。
さらに加速して真っ先に視界にとらえた野盗の首を刎ね騎士たちを背にして立ち、野盗に剣先を向け殺気を放つ。
「ルクス・ドラニクル!。助太刀します!」
「ルクス?!。あの若き英雄。助太刀感謝します!私は、ルンデル!。近衛騎士団副隊長を務めています!。」
「挨拶は後ほど、野盗の殲滅に入ります!」
即座に野盗たちを捕縛して行った。
捕縛する際、「ふん!雑魚がイキがるなよ」とか「放せ!殺してやる!」とか生意気な野盗には、痛い目を見てもらった。
一通り野盗を捕縛すると騎士たちは、野盗に尋問を行った。生意気な野盗は、俺特製の激辛ドリンクをプレゼントとあげた。
飲ませれた野盗は、悲鳴をあげ、のたうち回り、大変喜んでくれた。しかし、その様子を見ていた他の野盗たちは、青ざめていたのだが何故だろう。
野盗たちは、快く情報が吐いてくれた。
「ルクス様、助太刀誠にありがとうございました。」
「いえ、冒険者として当然ですから」
ルンデルと固い握手を交わす。
盾の中心に鷹が描かれた家紋が刻まれた馬車の扉。
あの家紋ってまさか、バリアドホーク公爵家。なんでこんなところに。
その時だった。
扉が開く。
桃色のボブヘアー。童顔が華奢な身体にちょこんとのっている少女。第3王女モニカ様!?。なんでこんなところに。
そのお姿を見た瞬間。慌てて片膝をつき忠義の姿勢を取る。
「お初にお目にかかります!モニカ姫様。ワタクシ、アルス・フォン・ドラニクルが息子。ルクス・ドラニクルと申します。」
「私の勇者、ルクス様。お顔を上げてください。」
今、なんて言った?。私の勇者って言った。気のせいだよね。
俺は、恐る恐る言われた通り顔を上げる。
満面の笑み、モニカ様。
その背後に金髪の綺麗なストレートヘアーで苦笑いしている少女に見覚えがある。確か、公爵令嬢、シャルル様。え。なんで一緒に居んの?。




