57話
ゴブリンロードは、レオに宿っている何かに怯えるもまだこちらの存在に気づいていないことを察して勇者を探すことに決め静かに周囲を探索する。
リリィは、ゴブリンロードを目撃した瞬間。悪寒が走り一瞬にして血の気が引いた。ティマの方へと走り出し、ティマの後ろに隠れゴブリンロードを震えた手で指差す。
「お母様!あの人変です!魔力が異質なんです!まるでモンスターのような魔力なんです!でもでも人なんです!」
「落ち着きなさい。」
ティマは、ゴブリンロードを凝視する。ゴブリンロードの人ではない魔力を感じ衛兵にそのことを伝えて領民たちをゴブリンロードにバレないように奥へと逃し入れ違いに衛兵を送り込む。
ゴブリンロードにバレないように静かに自然に囲む。
周囲の冒険者たちも異変に気付きゴブリンロードに若干の殺意を向ける。
その殺意に気付き一瞬の怒りに殺意が漏れ出す。一斉に冒険者や衛兵は、剣を抜く。
ゴブリンロードは、両手を上げる。
ティマは、衛兵たちに守られながらゴブリンロードの前に立つ。
「貴方は、何者ですか?」
ティマの魔眼ですらその正体に気づけず直接そう問く。ゴブリンロードは、顔色一つ変えなかった。
「私は。ただの商人。ですよ?」
片言なその喋り方に皆、違和感を覚えるが目の前にいるのは、完璧な人間。しかし、本能がそいつは、モンスターだと言っている。だが決定的な証拠がない。
レオは、ふとルクスからお守りとして受け取った剣を思い出し剣を抜き刀身を奴へと向ける。
するとゴブリンロードの指輪が砕かれその正体を現す。赤黒い肌に禍々しいオーラを放つ異質な存在に皆。その姿に恐怖し足がすくむ。
レオだけは、立ち向かおうとサラマンダーを抜く。
顔色を変えたことに気づいたゴブリンロードは、怒りを解放し雄叫びを上げる。
全員が耳を塞いだその瞬間。ゴブリンロードが放った雄叫びに気づき避難所の警備を任されていたアデルがエントランスの奥から颯爽と現れゴブリンロードの土手っ腹に正拳突きを放つ。




