42話
レオは真っ白な空間で目を覚ます。周囲を見渡しここには、何もないことを理解して立ち上がる。
「・・・俺!死んだ?嘘だろう?」
「大丈夫。キミは、まだ死んでないよ。」
レオの背後に現れた人影がそう言った。レオは、振り返りその人影を確認する。
後ろの風景が見えるぐらいの半透明な身体。顔は、謎の光が照らし確認することが出来ない。女性のような男性のような体つきで性別も判別することが出来ない。謎の人物。しかし、人の形をしているが人では、ないことだけが直感的に理解できる。
「レオ君は、困惑しているようですね。」
レオは警戒して4歩下がり、拳を構える。その人影は、両手を上げる。
「そう警戒しないでください。・・・私は・・・そうですねぇ。とりあえず私のことは、k・・・ネコと呼んでください。」
ネコにそう言われるが警戒をやめないレオ。ため息をして指を鳴らすと椅子、2脚と机が現れ机には、紅茶とケーキが用意されている。
「さぁ。座って話しましょうよ。レオ君。」
いつの間に座っているネコはおいで手招きをしている。
警戒しながらネコの向かいの席につく。ネコは、ゆっくりと紅茶を飲み「あっちの世界の紅茶は、美味いですねえ。さすがですね」と呟く。
「さて。何から話しましょねえ。・・・そうだなぁ。まずここは魂の世界とでも思ってくれ。レオ君には、やって貰いたいことがあってお呼びしました。」
頬杖をついてそう話すネコの意味深な笑顔にレオはさらに警戒強め黙っている。
「・・・ん。そう。彼、私たちの『切り札』が選んだ英雄、レオ君に今、出現している厄災を討伐してください」
ネコはレオを指差してそう言った。
こいつ何言ってるんだと困惑しているレオを無視して話を続けるネコ。
「本来ならあれを討伐するのは、勇者なんだけど勇者に覚醒するきっかけを彼は、潰してしまった挙句。死ぬはずだった多くの人を救い、物語を変えてしまった。それはいいことなんだけど勇者が覚醒してもらわないと困るんだけど勇者並みの力が覚醒したレオ君にあれを討伐して欲しいんだ。」
困惑が拭えないレオは、とある疑問が浮かんだ。
「それなら切り札?っていう人に討伐して貰えばいいのでは?」
「それはそうなんだけど。彼が奴らに見つかる方が不味いからねぇ。それに彼、忘れてるぽっいしねぇ。だからレオ君に任せるよ。・・・キミはいずれ、勇者と出会う。その時、勇者を守ってくれ。まぁ。今は厄災に集中してくれ」
レオの身体が徐々に透明になっていく。それを見て「あら、もー時間か。気付け薬でも使ったかなぁ。」と呟くネコは、指を鳴らすとレオの身体が一瞬、紅く輝く。
「レオ君。キミは期待しているよ。厄災の討伐に役にたつ力を授けたよ。彼によろしくね。」
終始、困惑していたレオは、星屑になって天へと還って行った。
紅茶を飲み干し上を見ると美しい青い星が天に浮いていた。
「さぁ。『切り札』。勇者の辿るはずだった道を砕き、復讐心を抱くはずだった勇者を変えしまった。・・・貧困だった勇者の家庭。病気で死ぬはずだった勇者の母を医療制度で救った。勇者が恨むべき存在は消え勇者は、幸せに暮らしている。知らずにそう変えたのはキミだよ。その道は、きっと苦難の道だけどキミなら大丈夫だろ。でも奴らよりも早く『サンガリオン』を見つけてねぇ。そうしないとこの世界が終わってしまうからねぇ」




