12話
大量の金貨を数えるメイド達。
一部のメイドは、目を金のマークにして数えている横で俺は、「どうして注意を聞かないんだ」と説教を受けていた。そのこと以外にも勝手に書庫にいって本を読み漁っていたこともバレており、「そこには機密文書もあるんだ、勝手に入るな」と怒られた。
「無事だったからいいものの。まったく。余計な出費をさせおって。・・・ルクスが持ち帰った金貨でどうにか借金は返せるが・・・やはり、あの商人の言う通り税を上げるか。」
アルスからボソッと不吉なことを聞いてしまった。
今。税を上げるって言ってなかった。うちの領地の税って割と高かったような。
「あの。お父様?。今、税を上げるって言いました?」
「あー。言ったがそれがどうした?」
「それは、ダメです。これ以上税を上げると暴動が起きますよ?」
「起きるわけないだろ?」
不思議そうに俺を見るアルスの目には、純粋そのものだ。
「お父様。ちなみに今の所得税率はいくらですか?」
「あー確か。一律70パーセントだな。」
馬鹿なのか。この人。一律70パーセントは、おかしいって。所得が多い少ないに合わせて税率変えようよ。馬鹿なの。よく暴動が起きなかったこと。てか街もう少し見て回れば良かった。
「それは高くすぎです。」
「何故だ?商人はまだあげても大丈夫だと。」
「・・・ちゃんと調べましたか?」
アルスを真っ直ぐ見ていると目を逸らした。あ、調べてないな。この人。はぁーとため息をつく。
「いいですか?お父様。税を上げる時は市場調査をちゃんと行ってください。」
亜空間収納からホワイトボードと油性ペン各種を取り出しお金に関する情報を知り得る限り書いていった。
「まず。所得税一律七割と言うのは馬鹿することです。やるなら所得に合わした税率にするべきでそうでないと格差がひどくなるばかりでいつ領民の暴動が起こってもおかしくないです。それに・・・」
「ちょっと待った!」
せっかく話をしているのにちんぷんかんなアルスは、話の腰を折って来た。
「なんですか。お父様?これからが良いところなのに」
「いや、ルクス、ほんとに3歳か?」
鳩が豆鉄砲を食らった表情でそう聞いてくる。俺は自然と目を逸らす。
「はい。そうです。」
「・・・そっか。そうだよな。その知識は、前世のモノか?」
不安そうでありながらアルスは、核心をついた発言。さてどう答えるか。




