10話
迫る鬼神。
俺は、リアの後ろに隠れるがリアは俺を引っ張り出そうとするが全力で抵抗する。
「ほら。私の後ろから出てきてください。ティマ様が来ますよ!」
「やだ。絶対怒られる。」
そうあの激昂している鬼神は、俺の母。ティマだ。俺は、母親からも宝具神殿には、行かないようにと注意されていたが好奇心には、勝てず両親に黙って宝具神殿に潜ってしまったのだ。それがバレた今。絶対に怒られる。
「リア。そこを退いてくれるかしら」
ティマは、優しいトーンでそうお願いする。リアの元気な「はい」という返事に退こうとするなよと思いながらリアの動きに合わせ後ろに隠れ続ける。
「ルクス君。怒ってないから出てきなさい。」
ティマは、優しくそう言うがその言葉は、絶対怒るやつですよと思いながら恐る恐る顔を出す。ティマの優しいそうな笑顔。しかし、その瞳は、怒りで満ちている。
その瞳に圧倒され素直に従うことにした。しょぼしょぼと下を向きながら歩く。
リアから離れるとティマが膝をついて俺を優しくぎゅーっと抱きつく。安心感ととても心配していたんだということが伝わってくる。
「ごめんなさい」
そう謝罪が自然と出た。
「分かればいいのよ。それとお説教と収穫の話は、お父さんと交えてね」
ティマは、強く抱きしめて耳元でそう囁いた。その発言に俺、この人、何処まで知ってるのと血の気が引いた。
「お母様。どこまで知っているのですか?」
「私は貴方の母親よ。なんでも知ってるわよ」
ティマは、そう言って離れ笑みを浮かべ家がある方角へと歩き始めた。リアもティマの後に続いた。俺は、ポカーンと開いた口が塞がらず母親ってすげーなと思いながら夕日を眺めるのだった。




