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怪報告──2025年上半期

作者: たぶれっと



1月雑記


時折、何もないとこから桃の香りがしてもう想い出せない人を思い出す。

浄化の持ち主だった。



ヨナルデパズトーリ


夜の金属らしい。

うん、夜更けにカラカラと金属を引き摺る音がしたから、そうなんじゃないかと。

悪魔くんでしか知らない、悪魔?神?

メキシコの奴、厄神みたいなこと書いてるけども、アンテナは反応無し。



2月。

餓者髑髏


紫の夜空に薄っすらと巨大な骸骨が視える。

報われぬ死者とのこと。

手を合わせておいた。


午前2時に、大音量のあり得ないチンドン屋の音、うたた寝を起こされる。


黄色い丸い影がふたつ。

タマセというらしい、人魂だそうだ。

嫌な気配は無かったので、手を振っておいた。


置き物のカエルさんが此方を見てくるので、水を差してやると喜んだ。


3月。

昼間にクラヤミ、ブラックホールみたいなのが視える。


いつもの場所にいつもの婆さん、今日はニコニコ笑ってはった。

見守ってくれてありがとう。

生前もそんな笑顔でした、思い出せました。


雪に埋もれた家にお邪魔する夢を視た。

家人はこの世のものとは思えない絶世のなにかだった。

摩訶不思議な業を習う。


下を向くと、上等な革靴が見えて正面を見ると誰も居なかった。


恨みがましいロングの黒髪のねーちゃん。

個性あるよな、幽霊にも。

気を張って押し返す。


夜更けの商店街。

美味そうな揚げ物の匂いがした。

こんな時間に飯テロかよ、幻臭やから食えんし。


音の種類。

モスキート音のような高い、普通聴こえんやろな、音。


静寂に包まれた図書館等で聴こえる、尊い音。

多分、観音。


クラヤミ。

低いノイズのような不快な音。

非常に場が不安定になる。


電子音。

不快。


水の音。

川のせせらぎのようなサワサワとした音。

癒しの音。


4月、雑記。


青龍が夜空に紛れて視える。

四神獣、縁起よし。

恵みの雨あり。

春を司る、タイムリーやね。


白い白い真っ直ぐな山岳の白い糸が視える。

魔除けのカレン族と出た。

縁を感じたので、柄にもなくシルバーアクセサリーを購入。


目の左端に万国旗が視えるも、意味なし。


5月。

ワルプルギスの夜?の作法に乗っかって祝ってみる。

線香を焚いて、歓喜の歌を適当に、踊りはパラパラで勘弁してくれだ。

すると、ベランダから路地裏に……猫科の何かが居た…………ヒョウ?が1番近い。

豹。

中津神。

魔除け、神様の類。

センサーも反応無し、手を合わせておいた。


地下鉄で犬の鳴き声。

守護の類らしい。

しっぺい太郎ときたか。


3度目の逢瀬。

右後ろから黒い影。

2度目に会う時にタマ取られる筈が、3回目。

ソイツは相変わらず黒く、今度は着いてくる。

死神とデートした。


きつもの辻角。

中坊の時に会った、ダフ屋のおっちゃんが薄っすらと出てきた。

線香上げとこう。


黒のベンツの窓に大きな一つ目が視える。

一つ目小僧。

帳簿にその者の善悪を記し、制裁を課すという。

まぁ、悪いことしてそうやもんな。


6月、雑記。


いつもの寂れた商店街。

ふと気になって後ろを向いたら、7色の景色に、鬼に骸骨、狐に蛇、人外の面々、皆笑って手を降っていた、いつかの世界。


突如、アロハ・オエが聴こえた。

まだ、さよならの時間じゃねーつーの。


一羽の雀に懐かれる。

牙神幻十郎とカエルを思い出した。


クラヤミが来たので、音楽出対処しようとするも、首を捻って耳の位置をずらしてみたら、止んだ。

やっぱ、呪いの類やったんやな。


横をチラ見、電柱が動いたように視えた。

付喪神ってか。


グラウディング、使える。


烏がぐふふっ…と笑う。

おっさんみたいな笑い方…気持ち悪っ!


雨のしとしと降る公園で、紫陽花を見ながらレイニーの少年の安息を願う。


紫の月。

吉兆らしい。


夜更けに爆音の民謡。

怪音のお陰で妄念から逃れれた。



本当に怪も少なくなった。



手押し車をヨチヨチと押して歩く年配の方を見て、背筋の伸びる想いがした。














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