湖畔デートは実を結ぶ
イーサン様に抱き寄せられた瞬間、私の心臓はまるで暴走しているかのように、
ドクドクと音を立てている。
イーサン様の手が私の背中にそっと回り、包み込むように優しく支えてくれる。
「大丈夫? 急に引っ張ってごめん」
その声が私の耳元で響く。
一瞬、彼の温かさに身を委ねながら、目を閉じた。
もう、なんでこんなにも優しくて、かっこよくて、可愛いの!?
「わ、わたくし、大丈夫ですわ!」
急いで顔を上げ、イーサン様から離れようとするけれど、イーサン様は私の肩に手を置いたままだった。
「無理しないで、アステリア」
「はい……すみません……」
こんなにも私を気遣ってくれるイーサン様。
私はその優しさに、改めて胸が熱くなった。
でも、それだけでは足りないのだ。
心の中で、もう一歩を踏み出す勇気を振り絞って、ついに言った。
「イーサン様……わたくし、もう我慢できませんわ」
「え?」
イーサン様の目が、ちょっと驚いたように大きく見開かれる。
どうしよう!言っちゃった!
でも、今の私は何があってもこの気持ちを伝えたくてたまらなかった。
「わたくし、イーサン様のことが……す、好きですわ!」
言ってしまった!!!!
顔が真っ赤になり、恥ずかしさで目を伏せる。
どうしよう、このまま消えてしまいたい!
でも、イーサン様は少しの間、黙って私を見つめているだけだった。
「……俺も、アステリアのこと、好きだよ」
彼の言葉に、私はその場で立ち尽くしてしまう。
えっ!? 本当に!?
「え?」
思わず声が漏れてしまう。
まさか、まさかそんなことを!?
イーサン様が少し照れたように、笑いながら言った。
「最初は婚約者としてじゃなくて、ただ一緒に過ごす時間を楽しんでいたけど、こうして一緒にいると、アステリアのことがどんどん好きになっちゃった」
その言葉が私の心に響いて、再び胸が高鳴る。
イーサン様が私の気持ちに応えてくれている!!
「私も……わたくしも、イーサン様のことが大好きですわ!」
これが夢じゃないなら……
私は目の前のイーサン様に再びしっかりと目を向け、心から告げた。
そして、イーサン様は少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに私の手を握りしめてくれる。
「じゃあ……これからも、ずっと一緒にいてくれる?」
その言葉に、私は満面の笑みで答える。
「もちろんですわ! これからもずっと、あなたと一緒に過ごしますわ!」
イーサン様の手がさらにしっかりと私の手を握り、
そのまま湖畔を歩きながら、二人の距離が一気に縮まったことを実感していた。
イーサン坊や、かわゆす