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終幕
さあ回想は終わりだ。ちょうどウェストミンスター宮殿の鐘が、出立の時刻を告知したところである。
本日は彼女の七歳のバースデー、アリスと同じ歳になる。これから誕生会に出席しなければならない。
あの日以来、わたしはエリザベスの良い遊び相手になれた。童話の執筆も始めた。約束は無事に果たされ、また、これからも守られていくだろう。
そうそう、かのルイス・キャロルにはたくさんの少女友達がいたが、彼が少女たちに送った手紙には、趣向を凝らした言葉遊びがたっぷりと詰まっていたという。結びの一節に、確かこんなものがあった。引用させてもらい、幕を閉じるとしよう。
――人生も、同じようなものです。