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世界のありかた  作者: 三日坊主
第2章
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19話:狂った戦慄



 広大な草原が広がる場所に一人の少女が佇んでいました。


 

 

 その少女の髪は見事なほどの金髪で、腰まであるその髪は風にサラサラとなびかせています。

 

 

 

 まっすぐ前を見つめるその瞳は澄んだ空の色をしていました。


 


 少女は両手を前へと出し、そして何かを包み込むように両手を胸のほうへと閉じていきます。


 

 

 『わたし(・・・)の愛しい人。

 

  どうかわたし(・・・)を見つけてください。


  その場所にわたし(・・・)はいません。


  その者はわたし(・・・)ではありません。


  その者は卑しき人の子です。


  わたし(・・・)の愛しい人。


  わたし(・・・)だけを愛してください。


  その者を愛することを禁じます。


  その者と共にいることを禁じます。


  わたし(・・・)の愛する人よ。


 


   ________コノハ。』



 少女は愛おしそうに、その名を呼びました。

 その声はまるで歌を歌うかのようでした。

 

 少女の瞳はただまっすぐ前を見つめています。

 何を見ているのか、何が見えているのか、誰にも分かりません。

 しかし【その者】と言葉を発するとき、少女の瞳には憎悪の色が漂います。



 少年はまだ知りません。

 少女の存在を。

 

 その者はまだ知りません。

 少女が何をしてくるのか。


 だた知るモノは鳥でした。

 一羽の輝く鳥でした。

 その鳥を人は鳳凰と呼びます。


 

 ふと少女は空を見上げました。

 雲ひとつない快晴を。

 少女は決心します。


 『その者にあなたを渡しません。わたし(・・・)はこの場所から動きます。

   

  あなたと共にいるために。』


 少女はそういうと黒い生き物のようなモノを引き連れて草原を歩き始めました。

 それはとても異様な光景でした。

 一羽の鳥はそれを見つめます。

 まるで何一つ少女がすることを見逃すまいというように。


 強い強い風がふきました。

 少女はその風と共に消えてしましました。

 少女と共にいた黒い生き物も・・・・。


 一羽の輝く鳥はまるでため息を付くかのように肩をおろし、青空へと飛び立ちました。

 自分のあるべき場所へと飛び立っていったのです。


 広大な草原には誰一人としていなくなってしましました。

 少女も黒い生き物もあの輝く鳥すらいません。


 

  


 その場所から遥か彼方の場所で、一人の女性・・・・・いえ男性が目を覚ましました。

 黒く長い髪を持つ黒い瞳のヒトでした。

  

新たな人物の登場です。


危ないヒトのような気がしますね。

コノハがピンチですね。

『見つけてください』といいながら自分からその場所を動きましたね(笑)


サノ(樹)はいったいどうするのでしょうか・・・・。

次回は【収穫祭】です。

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