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いつもの夢
「やめてくれ、もう殺さないでくれ、頼むから、俺から何も奪わないでくれ」
俺は泣きながら目の前の何かに必死に頼み込んだ。
なぜなら、目の前に広がる惨状に俺は…言葉を失ったからだ。
両親が、妹が、師匠が、死んだように倒れている。
夢の中の男は、目の前の現実が受け止めきれなかったのか分からないが男は、右手に持っていた黒い刀を両手で持って刀の刃を胸に刺し何か叫んでいた
僕は、そこで夢から醒めた、何てあの男が言っていたのか分からない、いつものことだ、物凄く気になるが夢だからな
「またあの夢かよ」
僕はそう言いながらシングルベットから降りた
すると、コンコンと扉をノックする音が聞こえてきた
「お兄様、中に入ってもいいですか?」
「いいよ、五葉」
「分かりました」と言いながら妹が扉を開けて入ってきた