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8話 救出完了

エルフ達が各々話あっているが、エーデルの両親に伝えたい事があった。

俺は、エーデルの両親に話をすることにした。


「実は、聞いて貰いたいことがあります」


不安そうな顔をするエーデルの両親に俺は話始めた。


「エーデルは、仲間や両親のことは勿論ですが、デージーのことを一番気にかけているようでした。

一緒に居たのに守れなかったと、もしデージーがもう居ないと分かると、さらに自分を責めることになるかと。俺はまだエーデルに伝えていないんです。正直伝えるべきか迷っています」



「エーデルには俺たちから伝る」


少し迷っていたようだが、真実を伝えるべきだと判断したらしい


「では、お願いします」


「あの」


今度はデージーの両親から話かけられた。


「デージーはどうして、死んでしまってのかご存じですか?」


「その話をする前に、一つ約束してもらえませんか?」


「どんなことでしょう?」


「エーデルには、話さないで欲しいんです」


これは俺の勝手な願いだ。これ以上エーデルに負担をかけるのは酷だ。知られる訳にはいかない。



了承を得て、俺はデージーの最後を伝えた。

デージーの両親、聞いていたエーデルの両親も泣いていた。


その後、エーデルの両親は俺に着いて行くとのことだった。他のエルフも、その言葉につられ全員着い来る事になった。


                    *



無事エーデルは両親や仲間との再会を果たした。

嬉しいことばかりではないが、それでも、傍で支えてくれる両親が居るのと居ないのでは大違いだろう。


動けるエルフ達は、他の疲弊してエルフの世話をすることになった。

カタログ本の使い方、風呂やキッチンの使い方などを教えると皆驚いていた。

カタログには、エルフが見たこととの無い物もあり、皆興奮していた。喜んでもらえてるみたいでよかった。


ギールとノールにも感謝だな。帰って来た時に礼は言ったが、それとは別に、何か礼が出来ればいいんだが。


「お疲れ様です!! 魔王様!!」


「お疲れ様です」


「おう、お疲れ」


タイミングよくギールとノールがやって来た。これからどうするか話し合わないとな。

適当な部屋に移り、俺たちは今後を話合う事にした。


「取り合えず、エルフ達には回復するまではここに居てもらおうと思っている」


「分かりました」


「なるほど!! 回復した後、手下として利用する訳ですね!!」


「しねえよ!!」


「なんと!!」


流石悪魔と言うか、俺とは発想が違う。思わずツッコんじまった。


「では、どうするおつもりなのですか!? 食料でしょうか、それとも何かの生贄に?」


「いやいやいや、何でそんなんばっかなんだよ!! しないよ! しないからね!」


「も、申し訳ございません。しかし、それでは何故?」


「特に理由はないよ、ただエーデルから話を聞いちまった以上、何もしない訳にはいかないだろう」


「そう言うものなのでしょうか」


「そう言うもんだよ、俺ってやつは」


ノールは理解出来ないと言った様子だった。ノールには難しいのかもしれない。


「簡単に言うと、何も悪くないのに誰かのせいで苦しんでいる奴がいるのが嫌なんだよ」


(わたくし)には理解出来ないようです」


「まあ仕方ないさ。考え方はそれぞれだ。俺はこれから先もこんな感じで、苦しんでいる奴を助けたいって思ってる。ギールとノールはこんな魔王でもいいと思うか?」


「私は構いません」


(わたくし)も、魔王様がそれでよろしいのなら、未熟者ではありますが、是非、(わたくし)の力もお使い下さい」


ギールもノールも本心で言ってくれている。ノールに至っては、傅くまでしてくれている。


「ありがとう」


俺は頭を下げる


「ああ、そうだった。何か礼をしようと思っていたんだ。今回の件助かったよ」


「礼をする必要はありません。それが我々の役目ですから」


「魔王様にお仕えする事自体が、(わたくし)にとって褒美も同じ! ですが、欲を言うなら(わたくし)もここに住まわせていただきたい!! 不測の事態があっても直ぐに対応出来ますし、必ずお役に立って見せます!!」


「ああ、それは別に構わないよ。好きな部屋を使うと良い。ギールもいいか?」


「問題ありません」


「そうか」


「ありがとうございます!! 魔王様!!」


「ギールは本当に何もないのか?」


「はい、特には」


「そうか、じゃあ思いついたら言ってくれ」


「分かりました」



話を終えて、それぞれ部屋に戻る。





その後は、ひたすら滞っていたカタログ作りに勤しんだ。かなりの量になってしまった。

これはもう、カタログを出すカタログを作る必要がありそうだ。

山積みになったカタログを見てげんなりする。



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