1話
今僕は…白い世界にいる。
まぁ、突然こんなこと言ってもわからないよね。
僕の身に何が起きたのか説明するよ。
僕は普通の高校生をしていたんだ。
でも、そんな普通はすぐに終わった。
ある学校の生徒が通学中に交通事故に合ったんだ。
居眠り運転だった。
まぁ、大体の人はもうわかったかな?
そう、その生徒が僕だ。
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「ここ何処?」
僕は白い世界にいた。
白い床、白い壁。白すぎて本当に床があるのかもわからない。
壁も奥行きが分からない。近い気もするし遠くにも感じる。
「目が覚めたかい?」
「え?」
イケメンの男の人がいた。
でも普通のイケメンじゃなかった。
一番目を引くのは背中の羽だ。
天使の羽が生えてる。
「天使さんですか…?」
「天使か…まぁあながち間違ってはいないかな。」
「天使じゃないです?じゃあ誰?」
「私は、君たちが神と呼ぶ存在だ。」
わーお、神様と会っちゃたよ。僕。
「それにしても、君は驚かないんだね。」
「いやいや、驚いてますよー。僕、あんまり顔に出ないんです。それより、此処はどこです?僕は死んだと思ったのですが」
そうです。僕は交通事故で死んだはずなんですけど…
「本当は死者は輪廻の輪に行くのだけど、君は輪に入れなかったようだ。」
「どうして?」
「すまない、私にもわからないんだ。」
「そうですかー。それじゃあ僕はこれからどうなるです?」
「そのことなんだが、異世界に転生してみないかい?」
「異世界ですか…?」
まさかのテンプレです。
「あぁ、どうだろうか?」
「うーん。…いいですよ。転生。なんか面白そうですし!」
好奇心には勝てないですよね!
「そうか!ありがとう!今回はお詫びもかねて転生後のステータスはサービスしていくよ!」
「わーい。ありがとうございます」
神様が手を上にあげると、僕の足元に魔法陣らしきものが現れる。
「それでは、新しい人生を楽しんでおいで。」
「はい!ありがとうございました~!」
魔法陣らしきものが光を発した。
だんだん光の強さが増す。
そして僕の意識も薄れてきた。
そして、僕の意識は完全に途切れる。