24.2
それにしても、いつから気づいていたのか。
私の無理に。
口調がおかしいと言っていた。私でさえ、いや、自分だから気付かないのかも知れないが、呼び方の統一性のなさまで分かっていた。
そこまで細かく気づけるということは、もしかして最初から気づいていたのではないか。
だとすると、恥ずかしすぎる。
「いつから。
いつから、気づいていたの?私の口調が普段通りでないって」
どきどきしながは、聞く。
すると、彼は困ったように笑いながら
「いやー、それは黙っておきますよ」
と言った。
ということは、私の体裁の悪い結果だということ。つまり、初めの方から気づいていたのだろう。
かあっと顔に熱を感じた。
威厳を出そうと頑張ったのに、これでは威厳も何もない。むしろ、下がっている。
着物の裾をぎゅっと握りしめた。
「まあ、あまり気にしないでください。誰でもよくあることです。」
彼が、とりなして言う。
誰でも、とは。誰でもこんなことあるのか。
「誰でも、あるの?」
「はい。一緒に住んでた子どもたちなんですけど、守谷、えっと、懇意にしてる大人が初めて来た時、行儀いいのなんのって。
一番、面白かったのが
「わたくしは、北の生まれのものである。そちはどこの生まれじゃ。くるしゅうない、近うよれ。」
って言った奴がいて。
どこで覚えてきたのか、最上級の敬語だと思ったんでしょうが、お前いくつだよって。」
慰められてると思ったが、もしかしてこれは。
「いくつなの?」
「4歳」
また、カアっと熱が走った。
「4歳と一緒にしないでっっ!!」
さっきからずっと、からかわれている。




