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本当に子どもたちを心配している。我が命よりも。
その光景は私に、他者を思いやることが孤独を抜ける道だと教えてくれた。
そんな、彼の大切なー
子どもたちにわたしができること。
「子どもたちの暮らしを守る。と、兄に掛け合いましょうか。」
彼は目をまん丸にしてこちらを見た。
この回答で、合っていただろうか。
ほんの数秒しか経っていないだろうが、答えを待つ瞬間というのは長く感じる。おそらく、私は息をしていなかった。
「ありがとうございます!!」
パッと顔に光が射し、彼は笑顔になった。
思ったより緊張していたのだろう。カッと体が熱くなった。よかった。笑ってくれた。
とは言うものの、大変なのはこれからだ。兄に掛け合ったことなどない。私の言葉にどれほどの力があるのか、ほとんどないような気がする。
けれど、たとえ叶う可能性が低くとも、頑張りたいと思ったのだ。奪うばかりの私でも、私だから、与えたい、守りたい、そう願うのは至極真っ当なことではないか。
ちらりと、おふさを見る。私の無茶を分かって、眉を下げ、困った顔をした。けれども、初めて起こした私の抗う行動に、思うところがあったのだろう。
口元からゆっくりと、微笑んでくれた。
最善策は彼を解放できることだが。それは最難関だろう。子どもたちに、ごめんね、そう呟いた。
兄は私で楽しんでいる。ならば、意見を飲むことが、より楽しい結果につながればいい。
どうする。幼子ばかりと聞く、時間はあまりない。




