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暁に棲む  作者: 水街 つみき
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微睡みから考えるに、満月からは4日ほど経ったようだ。


前後不覚に覚えることもなく、いつものように物事を考えられるようになった。

いつまでも、このままでいられたらどんなにいいか。


手を動かしてみる。閉じて、開いてを繰り返す。何の抵抗もなく開かれる手。

痛めた様子もない。爪は綺麗に切られており、刃物のような鋭さもない。


おふさに聞いたことでしか、分からないが、この手で贄の首を絞め、喉を割き、四肢を折るらしい。

歯を突き立てることもあったようだ。

ソレ、は、さながら獣である。


自分で言うのは、おこがましいが、この手はひどく非力に見える。今、力を入れたところで箸の一つも折れない気がする。

もっとも、私が出来ていることなので、気のせいには違いないのだが。


もうすぐ、新しい者が来ると、告げられた。

間隔はまちまちで、すぐに来ることもあれば、満月に近くなって現れることもあった。

調達に時間がかかるのだろう。また、調達しても、私が非力な内には会わせたくない者もいるのかも知れない。

死罪人など、真っ当な人であることの方が少ないのだ。


毎回のことながら、新しい出会いには緊張をする。早く会える人というのは、その人がそれほど悪者でない場合である。

多くの時間を共にすることになる。

最期の時間を過ごすのだから、少しでも楽しい時を過ごして欲しい。


いや、これは、箱庭で暮らす私の願望か。

楽しいと思いたいのだ。僅かでも。

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