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エピローグ 番えられる矢
コツ、コツと暗闇に足音が響く。
進む先にあるのは、幾つもの青白い光。それらが培養器のようなケースにすっぽりと収められ、並んでいる。
「……これで最初の段階はクリアした。あとは、どう奴らが馴染むかだな…」
右目が空洞になっている男は呟きながら歩を進める。一つ一つ、慈しむような目でその魂たちを眺めつつ、これからの計画を改めて練り直す。
「……ようやく。ようやく、だ」
これまで無表情だった彼の顔に僅かな感情が滲む。
それは、手が届かなかったところに手が届くような、一種の興奮だった。
今ままで何もできなかった。だからこそ、入念に計画を立てた。力を蓄え、目標が達成できるまでの道筋を明瞭にしてきた。
慎重に準備をし、自分の持てる全ての力を用いて土台を作ってきた。
「パズルのピースは全て揃った。完成の絵も見えている。……あとは、俺がどう組み立てるかのみだ」
彼方に目を見据え、静かに闘志を燃やす彼。
「待っていろ……今すぐその仮初めの玉座から貴様を引きずり降ろしてやる……我らが『魔王』よ」




