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剣と厨房。二人の成り上がり。  作者: 岩戸 勇太
ラディンとフルータの戦場
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ラディンとフルータの戦場 3

「こら……」

 フルータが言うと、レイティの頭をおたまで叩いた。

「誰がお前のものだ……」

 それで、頭を押さえるレイティ。

「そして、初対面の子をいきなり威嚇すんな」

 そう言い、頭を押さえている手を、またおたまで叩く。

「最後に、寝坊をした事をまず謝れ。日が昇ったらすぐに調理場に来いと言っていただろう……」

 そう言い、フルータはレイティの頭をおたまで叩く。

 レイティはそれで「しゅん……」としてうつむいた。

「寝坊してごめんなさい……」

 そう言うと、フルータは「それでよし……」と、言い調理の仕事に戻っていく。

「その子とは初対面だ、聞きたいことがあるなら、彼女から直接聞きな」

 フルータはそう言い、鍋に食材を入れた。フルータが言うのを聞いたら、レイティは目をギラリと輝かせてアディセの隣に立った。

「あなた……一体どこから来たの? 歳は? 収入は? 好きなタイプってどんな感じの子? それに……」

「お見合いか」

 そう言い、レイティの頭をおたまで叩くフルータ。

 フルータの事を見上げるレイティは、抗議でもするかのような顔であった。

「今のは叩かれるような事じゃ、なかったでしょう?」

「どうしてもつっこみたくなったんだ……」

 そう言い、フルータはおたまにインクで文字を書く。レイティは、フルータが『レイティ用』と書いているのを確認した。

「私の頭を叩くようのおたまなの?」

「まあ、どうやら、どうしても必要そうだからね」

 フルータはいつでも取り出せるように、近くのかべかけに、そのおたまをかけた。

「まったく、冷たいんだね」

 そう言い、レイティは作業に戻った。

「まあ、ここに送られてしまって、かなり意気消沈しているからね……余計なことは、今、考えられないかな……」

 そう言い、フルータは調理に戻った。

 アディセとレイティの二人は、料理をするために戻っていく。

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