第2話:バイオレンスシスター
家に着きすぐに部屋のベッドに横たわる
「殺人鬼…か…」
犯人の考えはよくわからないが生きている者達を殺すなんて何を考えているんだろう…今どんな気持ちなのだろうか…
眠りにつきそうになりながらそんな事を考える
次の日
朝起きるとニュースで殺人事件の話しをしていた
「また殺人…最近多いな…」
妹の沙耶がニュースを見ている
「……」
少し気になったがすぐに朝食をとり学校に行く
学校に行く途中いつもの道で老人に会う場所に寄ると誰かがいた
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜知ってる事話してください〜」
茶色い髪に青い瞳
かなり身長が小さくどう見ても中学一年生に見える女の子がいる
そこまではいいかもしれないがテレビや漫画で見る教会のシスターの服を着ていた
そしてそんな奇抜な女の子は血まみれの老人に話しかけているが老人は知らないフリをしている
「っこの……こんな所でチンタラしてる暇ねえんだよ!知ってる事言わねーと……てめえに塩1キロふりかけるぞ!!」
少女は叫ぶと老人が空に逃げ出し行ってしまう
「あっ!…この……てめえ覚えてやがれー!!後で見つけだして成仏させてやる!」
かなり大声で叫び息を荒げ老人を指刺す
「あーちきしょー!あのジジ…イ…」
急に何かに気づいたように俺を見た
俺は慌てて視線を逸らす
こんな奴に関われば何かろくでもない悪い事に関わってしまうような気がする
「………」
視線が痛いが早足で学校に急ごうとすると
「あなた…幽霊が見えますね」
満面の笑みで俺に話しかけてくる
「気のせいです」
そう言って目を逸らす
「いいえ…私にはわかります…あなたの力を私に貸してください」
かなり潤んだ瞳で俺を見つめ近づき手を握るが…
「悪いけ…!…痛い!!ちょ…痛いって!本当に痛い!」
断ろうとした瞬間信じられない握力で俺の手を握り締める
「お願いします…つーか強制な」
天使のような微笑みを俺に向ける
無茶苦茶だ…
何とか手を振り払い学校に向かい逃げ出す
「あ…てめえ、待ちやがれ!私から逃げられると思うなよ!!」
最後にそう聞こえたが俺は無視して学校に向かう
学校に着き教室に入り窓を見る
まだ学校に着いてない生徒達が見える中シスターの服を着た者はいないか確かめる
一体何だったんだ…
イスに座り考える
見知らぬ女の子が老人の幽霊に話しかけていたが相手にされないので急に怒り狂ったあげく幽霊に逃げられる
それだけならまだしも俺に気づき何かの協力を求めてくるのだが俺は断ろうとしたら急に手の骨を折ろうとしやがった…
ついてない…かなりついてない…類は友を呼ぶというがあんな乱暴な女とは出来れば知り合いになりたくない…
そう思った瞬間教室のドアが開き先生が入って来る
いつも通りの朝の挨拶で終わると思ったが続きがあった
「急にだが転校生だ。みんな、仲良くしてくれ」
急に悪寒がする
「初めまして、セイラ・レスティアです。」
それはどう見ても今朝に会った女の子だった
「名前は外国人みたいですがイギリス人と日本人のハーフです。親の急な転勤でこちらに引っ越して来たばかりでまだ慣れていませんがそこは大目に見てください。それではみなさん、よろしくお願いします」
丁寧に挨拶をする
かなり協調性があり休み時間にクラス全員に挨拶をするが…
「こんにちは…」
俺はこの女と合わないらしく話しかけられた時に寒気がした…
昼休みになる
「少しお話しよろしいですか?」
急に話しかけてくるので戸惑ったが断ろうとしたら何か腹に強力な一撃が当たる
「な……」
よろめくが片手で支えられる
「ありがとうございます。ではあちらに移動しましょう」
俺はどこかに連れ去られる…
どうやら今日は厄日らしい……というか俺はどうなる?