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俺に足りないのは文章力だけだった

痛いワナビ詩です。

俺に足りないのは文章力だけだった 1


連綿と大河の如く続く長編は頭にあった

ささやかな日常を紡ぐ短編も頭にあった 2


想像力が村上春樹に負けているものか、妄想力が奈須きのこに負けているものか、発想の安易さが有象無象のラノベ作家どもにーー! 3


しかし書けない。1000字しか書けない。次がない。次元のはざまの真空のように…… 4


ほう、うまい比喩が思いつく、俺の内にはこんなにイマジネーションがある……あと一歩だけなんだ、ジャンプをするだけなんだ 5


新人賞のためにネットを徘徊する日々。資料を集めているんだよ。マテリアル……本当は、同じワナビどものレベルの低さを観たいんだ 6


ほらまた同じ議論を繰り返してるーーこう認識して俺はワード2007に向き直る。しかし書けない 7


なぜだろう、ネットを観れば観るほど書けない。俺の中には「様々なひとのかたち」が溢れているというのに。 8


文章構成力、文体維持力、戦争の資料、心理学解釈、科学知識、文章の呼吸、執筆ソフト、BGM……俺が持っててプロが持ってないモノはひとつもないっ! 9


なのに書けない。俺に足りないのは文章力……だけ……? 10


「ひろし、ごはんよ」貧しげにカン高い母の声が俺の思考を妨げる。そうだ、俺はこの母を始めとする者共をーー全人類を救ってやらねばならぬのだ! 11


「少ししたら行くから」俺に足りないのは文章力だ! 文章力さえあれば、いまの「これ」さえも小説に仕立てあげられる……はずだ! 12

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