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振り返り2(仮題)

 男の子にとって初めてのクラス替えが行われる。教室内では顔馴染んだメンバーがいないせいか会話数も少なく、どこか微妙に雰囲気全体がギクシャクしている。自身は後ろの席に座っている男の子に話しかけ、お互いに自己紹介を始め、ぎこちない会話もやがてゲーム等の話で盛り上がり、段々と教室全体の雰囲気も良くなっていった。

 それからしばらくして一人の女の子が近寄り声を掛けられ、笑顔で「久しぶり」と言われ昔一緒に遊んだだのと続けていたが、男の子には誰の事か分からなかった。男の子自身は3年程前に親の転勤でこの地方に移り住んだため正確には地元ではない、転勤前の地方で遊んでいたメンバーとも違う。

 正直、男の子にとっては好みのタイプだったが新しい友達と話す方を優先したのか、思い出せないのか「君、誰?」と一言返し、女の子は自分の席へ帰ってしまった。

 家に帰るとまだ年少の弟が一人家で遊んでいた。兄弟が仲良く遊んでいると母親に声を掛けられた。内容はあの女の子についてだった、母親はよく知っているらしく母親によれば本当に何回か遊んだ事があるらしい。ふーんと素っ気なく流し聞いていたが、内心は必死になって思い出そうとしていた。


***


「子供の時は誰だってこんなもんだって。半分自我がなかったんだからさ…。でもちょっとは後悔したかな…。」


 男は照れ臭そうにそう答え、男の子から目を逸らしている。しかしちょっととは言ったものの表情にこそださなかったが内心はかなり後悔していた。


***


 ある程度の期間が過ぎ男子達が仲良くなるのにはそう時間はかからなかった。今日も昼休みに十数人でボール遊び等をして遊ぶ予定だ。すると女の子の中でも運動好きなグループが歩み寄り一緒に遊ぼうと言って来たのだ。最初の頃話しかけて来たあの女の子もその中にはいた。

 当然男の子達の間で議論が始まる、受け入れる側と受け入れたくない側に、男の子自身は受け入れたくない側であった。受け入れたくない側の理由は女だからすぐ泣くだの力を加減したくないとの理由だったが、本音は女子と一緒になるのは恥ずかしいという理由だった。しかしなんやかんやで一緒に遊ぶ事になってしまうが、楽しかったのか自身含め不満を言っていたメンバーもやがて文句は言わなくなりそれ以降一緒に遊ぶ機会が増えていった。


***


「俺含め、不満言っていたヤツらもただ恥ずかしかっただけなんじゃないかな?多分…。」


 と男は悟り気味に呟いている。男は更に続ける。

 この男は割りと正義感が強い方で…


「おっと…、感傷に浸るのはまだ早いってか?心配すんなって次のははっきりと覚えてる。何しろ俺が一番俺だった時だからな…。」


 そういう男の顔にはどこか誇らしげな表情を見えた。それを見て男の子の顔にも笑顔が零れる…。

主人公の名前何にしよっかなーーー

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