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想武伝  作者: 伊藤 陽己
鏡の世界の
7/15

次元の狭間

こんにちわ。

やっと、本題に入れそうです...

ここまで長かった。

「きゃぁぁぁ――!!!」


「那津―――!!!」


那津と琴羽は光に包まれた後、気が付けば暗い空間を漂っていた。

そこは黒いカーテンに星を散りばめ、風で揺らいでいるような風景がどこまでも続いている。


「...ここ、どこなの?」


見たことのない場所に那津は戸惑う。


「多分、次元(じげん)狭間(はざま)に落ちたんじゃないかと。」


琴羽は、頭を傾けながらも那津の疑問に答えた。

那津は琴羽を見る。


「何で、そんなこと知っているの?」


こんな現象は今まで聞いたこともなかったのに、琴羽は何事もなかったように那津の疑問に答える。

琴羽はしまった、という顔をした。

那津が混乱していて、つい口を滑らしてしまった。


「何言ってるんだよ、本で知ったに決まってるだろ。」


那津は琴羽のある仕草に気づいて、少し怒る。


「...焦っている時の仕草変わってなんだね。私に嘘つかないでよ。」


「っ!?」


(癖!?癖って何!?俺何かした!?)


琴羽は右手の中指にあるペンだこを触った。

那津は水を泳ぐように体を動かして琴羽に近づく。


「バカ羽...今は何も訊かない。けど、嘘だけはやめて。」


琴羽は那津の観察力に舌を巻いた。

どれだけ誤魔化しても那津にだけはいつも気づかれる。


「那津には敵わないな。悪い、嘘ついて。」


「別に?

 琴羽が私に嘘つくときは大抵、今訊かれたくないことだけど後から教えてくれるか、どこかで分かるからね。」


「...すみません。」


琴羽は心から謝った。

那津が怒っているのは自分のことを心配しているからだ。

今回はおおよそ、何かに巻き込まれたことがある、ということを懸念してのだろう。


(何度かここを通ったから、慣れてしまったんだよな。)


最初は驚きと恐怖で混乱して、奇声をあげて、しまいには遺言なんか言ったんだよな...

と琴羽は思い出す。

那津も昔の琴羽まで混乱していないが、多少は怖いのだろうか。


「那津、ごめん。今はまだ何も言えないけど、害もないから安心しろ。」


「...分かった。」


那津は琴羽の隣まで移動すると琴羽の左の袖を握った。

琴羽も咎めることはせず、那津の頭を撫でる。


「...怖いか?」


那津はフルフルと頭を横に振った。


「怖くはないよ、琴羽がいるからね。でも。」


「でも?」


那津は上を見た。どこまでも終わりのない上を。


「この先が不安。『私はどうなるんだろう』『家に帰れるの?』って。」


「...」


琴羽は小さく、悪い、と呟いた。

琴羽が全て話せば那津の不安も多少は薄れるかもしれない。

しかし分かっていても、話せない。

その、もどかしさに琴羽は那津に謝った。


「琴羽。」


「ん?」


「あれ、何?」


「『あれ』?」


俺たち以外の人間や異物はここにはないはずだ、と

琴羽は頭を横に傾げながらも那津が見ている方向を見た。

那津と琴羽の先に二つの光り輝くものが、こちらに近づいてきている。


(おいおいおいおい...こんなこと聞いてないぞ。)


「何でここに朱雀と青竜が現れるんだよ...?」

どうでしたでしょうか?

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