8P 覚醒
少し遅れました┏●
俺の拳はしっかりと一角狼の頬に当たった。
嫌な感触拳に覚えた俺は一角狼と俺の拳を交互に見た。
「ハハハ・・・手応えあったんだけどなぁ・・・」
左手の手首から先がそっくり消えている。
攻撃を受けた一角狼は拳が当たった瞬間、口を開き顔を逸らし、見事なカウンターを決めた。
モンスターは元々普通の動物が魔力をその身に宿したモノ。
知能はそれほど無いらしいが・・・
「敵ながらアッパレってやつだな。んで・・・そろそろ離してくれます?」
冗談っぽく言ってみたが通じる訳も無く、一角狼は後ろにジャンプして俺から距離を取った。
(あの野郎ぉ。こっち見ながら笑ってやがる・・・)
お前なんてコノ程度。
自分の拳さえ満足に使えねぇなぁ
ざまぁ・・・ぷふっw
と、でも聞こえてきそうな程、一角狼の口元は緩んでいる。
「テメェッ!!その口、割いてマヌケな顔にしてやんよぉ!!」
怒りを力に俺は正面の一角狼に向かう。
そう・・・後ろに2匹居るのを忘れて
「いっっっだぁぁぁぁぁ!!!」
1歩踏み出した所、背中に激痛が走った。
後ろに居た2匹が俺の背中に爪を立て、体重が乗るまま引き裂いてきた。
「こんな攻撃ゲームに無かったぞ・・・」
半分涙目になりながら後ろを振り向くと、これはこれは・・・さぞ嬉しそうな顔。
「いい加減にしろよ・・・・・・」
俺はこの上ない怒りに満ちていた
カジノで大負けした時よりも
始めたての頃バカにされた時よりも
「犬畜生が・・・ふざけやがって・・・」
俺の中に黒いモノが溢れてくる
俺の中でナニかが変わる
【エクストラジョブ・冥王の獲得条件が達成されました
現在の装備職業を冥王に変更しました
称号・闇の支配者、冥府の番人、一対の者、
超越者を獲得しました】
意味は良く分からないが、取り敢えずコイツらを殺れるなら良い。
「おい。犬畜生・・・覚悟決めろよ?」
【所持特技の変異が完了しました
全ての特技 呪文に冥王の力が付与されました】
(特技、真空波動を発動。)
【格闘特技 真空波動は冥王の力により 魔障波動へ変異しました】
「魔障波動!」
掌を地面に押し当て特技名を叫ぶと、俺を中心に地面が漆黒に染まった。
真空波動は範囲内の敵にダメージを与える特技だったが、魔障波動は違った。
余裕の表情だった一角狼達がナニかを察知し慌てる頃には、首から下が漆黒のモヤに包まれていた。
「礼を言う。お前らのおかげで俺は目覚めた。」
一角狼達は、悲鳴を上げ続けるが程なくして声が消えた。
【職業レベルが0から3にアップしました
所持職業 全てに冥王の力が付与されました】
一先ず命の危機は脱したが・・・
「やべっ・・・マナ・・・回復魔法・・・」
俺の意識は途切れ
目の前に黒い炎を見た気がした・・・
次話も1ヶ月後を目処にしてます┏●




