11P 魔力の正体2
少し遅れました┏●
「初代魔王の魔力って・・・何で俺にそんなモノが?」
ティナは頭を抱えながら、
「コッチが聞きたいさね。本来ソレは魔王になる者だけが持つ魔力さね。」
どうゆう事だ?
俺のMPは普通の?MPのハズ。
そもそもエターナルクエストに魔力の属性とかは無かった。
「ハデスさん・・・実は眠っている間に、ハデスさんの身体を深くまで調べてみました。」
キキの真剣な声音に背筋が震えた。
「魔王ハデスによって破壊された身体は、再生魔法とMP回復魔法を受けていました。
それと同時に魔力譲渡の魔法の痕跡を見つけました。」
待てよ?
「MP回復魔法と魔力譲渡の違いってあるのか?」
素朴な疑問だった。
魔力とはエターナルクエストにおいてMPの事。
キキの言い方じゃあまるで、
「そうです。
MPとは使用出来る魔力の総量です。
魔力とは個々人がそれぞれ持った魔法の燃料の事です。」
ん〜?
MPの総量=魔法の燃料じゃ?
「要するに!
MPとは最高到達可能速度で、魔力はガソリンの事さね。」
なるほど・・・
って、この世界に車無くね?
「師匠の説明で納得した様ですが・・・ハデスさんは、魔王ハデスに魔力を弄られてました。」
「弄るって言い方は少し嫌だが・・・その魔力ってのが、魔王しか使えない?代物なんだな?」
俺が聞くと全員が首を縦に振った。
魔王の魔力が何で俺なんかに・・・
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『やぁやぁ。
初めまして、ハデスくん。』
目の前が急に眩しく光ったと思ったら、やけに明るい声が聞こえた。
「なんだよ?誰のイタズラだ?」
『君の仲間のイタズラじゃ無いよ?
ボクのイタズラさっ!』
イラッとする言い方なやつだ・・・
『まぁまぁ。ボクは忠告に来てあげたんだ。
ハデスくんの中にある魔力は、二度と使わない事をオススメするよ?』
「いきなり誰で、何の用で、何の為に俺に言うんだ?」
『ボクは・・・ゲームマスターだよ。
エターナルクエストの中の神と言っても良い。
キミの為を思ってボクはワザワザ下界に来てあげたんだ。』
「随分と上から目線だな。んで、魔力を使うなって理由は?」
『キミは質問が多いね〜?
良いかい?その魔力は本来、世に出て良いモノでは無いんだ。
魔法は悪を滅ぼす為にある。
でもキミの魔力は悪の根源の魔力だ。
ボクが取り除いてあげるから、付いておいで?』
経験から言うと罠だ。
神とか名乗るヤツにろくなのは居ない。
「悪いけど俺は騙されない!勝手に出てきてウザったいだけだ!」
『へぇ〜・・・威勢が良いね?
じゃあボクのチカラを見せてあげ、』
『闇王の威厳!』
俺の腹から黒い光が出て来て、自称神の光の体を貫いた。
『ちぃぃ!まだボクの邪魔をするのか!』
『さっさと失せろ。それとも我に消されたいか?』
聞き覚えのある声がして、目の前から光が消えた。