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とんでもない島

島に降り立った


住人は限りなく少ない島だ


住人は時折来る配達販売と


時折来る都会への船で


細々とのんびりと過ごしているらしい


私が来たのに理由はない


ただ少し違う景色が見たかったのだ


緑が多い島だ


木が仲良く生い茂り


森は五重奏を奏で


川は安らぎと憩いの公園



偶然同じ船に乗っていた男と出会った


男は優しく微笑みを浮かべた


でもその奥にざわめく何かを感じた



暗い夜空には


邪魔されることなく輝く星たち


違う色の星は初めて見た


やはり都会とは違った


都会のような決まりきった光景は飽きる


この島のような決まりきった光景は飽きない



夜だが森に入った


月星明かりでライトはいらなかった



ふと森の声が聞こえる


騒がしく泣く赤子のように風が吹く


雨は降らない


ただじめんが湿っている


その先を進む



島の人から聞いた


奥には神様の木があると


その神様は骨折していた


皮膚は爛れ落ちて


目はくり貫かれ


毛は全て落とされていた


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