旅立つ日まで 4月15日
昨日は庵に戻ってから採ってきたキノコを乾燥させ、新しい袋に分類して入れてラベルをつけた。
それから自分と部屋に洗浄を掛けて休んだ。
そして今朝。
「毒を扱うのは気を遣うね。
今日はもっと注意しなきゃいけないから……ギフト【冷凍】」
「ステータスオープン」
アンナリーナ 14才
職業 薬師、錬金術師、賢者の弟子
体力値 25
魔力値 16333/16384(ステータス鑑定に1使用、冷凍取得に50使用)
ギフト(スキル) ギフト(贈り物)
[一日に一度、望むスキルとそれによって起きる事象を供与する]
調薬
鑑定(看破)
魔力倍増・継続(12日間継続)
錬金術(調合、乾燥、粉砕、分離、抽出、時間促進)
探索(探求、探究)
水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)
生活魔法(ライト、洗浄、修理、ファイア、料理、血抜き、発酵)
隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)
防御
飛行(空中浮遊、空中停止)
加温(沸騰)
治癒(体力回復、魔力回復、解毒、麻痺解除、状態異常回復、石化解除)
風魔法(ウインド、エアカッター、エアスラッシュ、ウインドアロー、トルネード、サファケイト)
冷凍(凍結乾燥粉砕)
「魔力値が10000超えた……」
これはこの国では、上位の宮廷魔術師のレベルである。
つい半月ほど前まで魔力値1で魔法を使えなかったアンナリーナが、今は天災級の攻撃魔法を操るようになった。
……本人には自覚はないが。
「さて、出掛けるよ!」
いつもの採取ルックに今日は手袋とマスクをつける。
アイテムバッグを持ち庵を出た。
「【探索】【鑑定】【防御】【隠形】【飛行】」
ふわりふわりとゆっくりと浮遊しながらアンナリーナが森の奥へと向かう。
目指すは昨日採取した場所。
今日は笠の開いたキノコから胞子を集めるつもりだ。
アイテムバッグから深さも直径も倍ほどのシャーレを取り出し屈み込む。
立派に笠を開いた毒キノコをそっと採取すると、少し傾けて笠の部分を軽く叩く。
そうやって次々と胞子を集めていった。
夢中になると周りが見えなくなるのはアンナリーナの悪い癖である。
今も、少しずつ移動しながらあたりの毒キノコをあらかた取り終えようとしていた。
そこに、背中に突然感じた衝撃に前に投げ出されるように倒れたアンナリーナは、振り向いてみて吃驚する事になる。
そこには【角ウサギ】と呼ばれる、体長50cmほどのウサギが、その特徴的な角が折れ、それを頭の中にめり込ませてピクピクと痙攣している姿がある。
アンナリーナが茫然と見ていると、それは動かなくなり鑑定では【角ウサギ(死)】と出た。
「お、おぅ……危なかった?」
そっとつついてみて、安堵の息を吐く。
どうやら【防御】で全身に纏ったバリアのようなものに弾かれ、アンナリーナを貫こうとしていた角が折れてそれが自分の頭に刺さったようだ。
「でも、ラッキー!
角うさぎは熟成させたら美味しいんだよね。ん?血抜きしなきゃだめじゃん」
どこまでも前向きなアンナリーナだ。
早速、エアカッターで首を落とし、血抜きと唱える。見た目は何も変わらないが、切り口からは一滴の血も溢れない。
それを見ていてアンナリーナは、あっ!っと声をあげた。
「ひょっとしてわざわざ【エアカッター】を使わなくていいんじゃない?
【血抜き】だけで……ああっ!!」
アンナリーナが何かに気づいたようだ。
4/1 魔力値 1 魔力倍増取得
同日夜 (推定)魔力値 2
4/2 (推定)魔力値 4
4/3 鑑定取得
4/4 魔力値 8
4/5 ① 魔力値16 魔力倍増・継続取得(魔力倍増は併合
4/6 ② 魔力値32 探索取得
4/7 ③ 魔力値64 水魔法取得
4/8 ④ 魔力値128 生活魔法取得
4/9 ⑤ 魔力値256 隠形取得
4/10 ① 魔力値512 防御取得
4/11 ② 魔力値1024 飛行取得
4/12 ③ 魔力値2048 加温取得
4/13 ④ 魔力値4096 治癒取得
4/14 ⑤ 魔力値8192 風魔法取得
4/15 ⑥ 魔力値16384 冷凍取得




