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旅立つ日まで 4月11日

 いつもより早い、日の出すぐに目覚めたアンナリーナはベッドから出ずにまんじりとしていた。

 今日取得するつもりなのは移動を楽にするギフトだ。



「ギフト【飛行】」


「そして、ステータスオープン」


 現れたパネルに目を見張る。




 アンナリーナ 14才

 職業 薬師、錬金術師、賢者の弟子

 

 体力値 25

 魔力値 23/1024(ステータス鑑定に1使用、飛行取得に1000使用)


 ギフト(スキル) ギフト(贈り物)

  [一日に一度、望むスキルとそれによって起きる事象を供与する]

 調薬

 鑑定(看破)

 魔力倍増・継続(12日間継続)

 錬金術(調合、乾燥、粉砕、分離、抽出、時間促進)

 探索(探求、探究)

 水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)

 生活魔法(ライト、洗浄(クリーン)修理(リペア)、ファイア、料理、血抜き、発酵)

 隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)

 防御

 飛行(空中浮遊、空中停止)



「うわ〜 飛行取得で1000も持っていかれた!?

 残りがこんなじゃ練習もできないわね。しょうがないから今日は回復薬でも作ろうかな」


 回復薬を作るのには基本、魔力を必要としない。だからこそギフトを授かる前のアンナリーナでも作成できたわけだが、今回は少しアレンジを加えるつもりだ。


 まず彼女は、毎日余った魔力で作って貯めていた純水を取り出した。

 それはワインボトルと同じくらいの瓶で、実はかなりの数が出来上がっている。

 あとは乾燥させたオメガ草、回復薬の材料はこれだけだ。

 だが必要量がポーションと違って5本分35gと少し多い。

 そして製作の手順は融和剤を除いたポーションと同じ。

 ただただていねいにすり潰し、沸騰させないように一煮立ちさせて、あとは漉すだけ。

 残ったカスは、今度は馬油と練って最下位の傷薬になる。


「【鑑定】」


 体力(HP)回復薬(初級)

 回復量 125HP+5%


「これも回復値が上がってるね。

 普通の体力回復薬(初級)は100くらいだもの……付加値もついてるし」


 一番初歩的なこの回復薬は駆け出しの冒険者には必需品だ。

 この一年以上、数多く調薬してきたため、その手に迷いはない。


「よし、このレシピに固定して、ある程度の数、作っていこう。

 森から出たら、まずギルドに行って登録してからこれを売ろう。

 あと、中級とポーションCをある程度用意しておけばしばらくはやっていけるよね」


 そしてアンナリーナは再び乳鉢を手に取った。

 ここで、なぜアンナリーナが一度に5本ずつしか作らないのか説明しよう。

 実は手作業で調薬する場合、アンナリーナにはこの量が限度なのだ。

 これ以上増やすと、乳鉢で細粉化するときにムラが出てしまう。

 そして薬草を一度粉にしてしまった場合、その時点から劣化が始まっていく。それゆえこの工程では作り置きは効かず、その度に擦らなければならない。

 大量に製作する場合スキルを使って作る事が出来るが、当然効能が落ちてしまう。

 アンナリーナはなるべく手作業で作ることに決めていた。


「ほかの薬も作っておいた方がいいかな……熱冷ましと痛み止め、風邪薬もいるよね。

 あ、馬車にも乗るだろうから酔い止め!

 魔物避けのお香もいるなぁ」


 このあたりは魔力を使った錬金薬ではなく純然たる薬師の仕事だ。

 アンナリーナの気持ちばかりが急く、忙しい日が続いていく。



 4/1 魔力値 1 魔力倍増取得

 同日夜 (推定)魔力値 2

 4/2 (推定)魔力値 4

 4/3 鑑定取得

 4/4 魔力値 8

 4/5 ① 魔力値16 魔力倍増・継続取得(魔力倍増は併合

 4/6 ② 魔力値32 探索取得

 4/7 ③ 魔力値64 水魔法取得

 4/8 ④ 魔力値128 生活魔法取得

 4/9 ⑤ 魔力値256 隠形取得

 4/10 ① 魔力値512 防御取得

 4/11 ② 魔力値1024 飛行取得

 

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