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第9話 歩行杖は、魔道具(ロッド)ではありません。
「トミ・バーチャン。
そのロッドからは、魔力が感じられませんが…」
フォルテナから尋ねられたトミは、不思議そうに首を傾げる。
「そりゃそうだべ。
こりゃ、歩行補助の杖だからの」
左膝をポンポンと叩く。
「膝をやられちまってねぇ。
危なっかしくていけないよ」
すると、近くにいた冒険者が
「膝を負傷して引退…?」
と、ざわつく。
「違うと言うとろうが……」
誤解に慣れつつあるトミだった。
「それもヒャッキンという遺跡で?」
「うんにゃ、これは、それなりによろしいお値段だよ」
杖でトントンと地面を突く。
「自分の身体の代わりになるもんだ。
ここは値切っちゃなんねぇ」
フォルテナがごくりと唾を飲み込む。
「ヒャッキンより高価なのですか?
どれくらい…?」
「そうさね、100均の100倍はしたね」
「ヒャッキンの貴重な遺産の100倍…」
フォルテナは卒倒しそうになった。




