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第8話 屋根があるってありがたい

報告書をもったジャミールと再びギルドへ。


「トミ・バーチャンはずっとあそこにお住まいに?」


「あー、やっぱり住民票とかないとマズいかね?

ここじゃマイナンバーカードも使えなさそうだし」


トミ、珍しく眉間にしわを寄せる。


「ホームレス退去勧告とか出ちまうのかねぇ」

トミは本気で心配そうに言った。


「いえ、賢者様があそこにお住まいになるなら、家を建てないと…」


「仮設住宅かい? そりゃ助かるねぇ」


「賢者様を、いつまでも野宿させるわけにもいきませんし」


そして、ギルドの力自慢が集まって、およそひと月後には、川上に快適なコテージが出来上がった。


その間にも、トミは河原で、ギルドの若者にけんちん汁を振る舞っていた。


「みんなお疲れさん、けんちん汁が出来上がったよ。

具沢山にしといたから、疲れた体に効くぞぃ」


「トミ・バーチャンのケンチンジルは、身体の奥から力が湧いてくるようだぜ」


「そりゃそうだべ。

栄養満点だからのぅ」


湯気の立つ椀を抱え、若者たちは夢中でかきこんだ。


「野外作業はな、水分と塩分をちゃんと取らんと倒れるからのぅ」


寸胴鍋をかき回しながら、その様子をみて、トミは目を細める。


「これからも、食べたくなったらいつでもおいで。

たーんとごちそうするべ」


「え?いいのかい?

じゃあ、俺、また食べにくる!」


「俺も!」


「俺も!」


「元気なのはいいことだ。

よく食べて栄養をとりんさい」


トミは若者達が、美味しそうにけんちん汁を食べている姿を、満足そうに眺めていた。

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