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監禁図書館  作者: 仁
3/8

図書館-3

しばらく呆けていた。

そんなに時間は経って居ないと思う。

この図書館は、円形なのだろうか?

本棚は全て真っ直ぐに見えたが、気づかない程度に湾曲して居たのか?

とりあえず、僕がとりあえずのゴールに設定した灯りの正体は、スタート地点だったわけだ。

何もまともに考えられそうにない…

「とりあえず、飯だな!うん、そうしよう。」

考える事を放棄して、手紙に書いてあった左手奥にある昇降機を確認しに行った。

ソファの正面には壁がちゃんとある。

ソファから見える左右の状況は、ソファに座って背中側の壁に固定された本棚があって、通路を挟んで本棚が有り、通路・本棚・通路・壁という状況だ。

ソファから見える範囲では、向こう側の壁には本棚は無い。

正面の壁から左に目線を向けると、ソファからは見えなかったが、確かに壁に小さな扉が付いている。

おそらくあれが食事を運んでくる昇降機だろう。

反対側を確認すると、鋼鉄製の扉ともう2つ扉があった。

「奥にある扉がトイレと風呂かな…はぁ…」

ため息を吐いて、昇降機へ向かった。

小さな扉の左側に、昇降機の操作ボタンと紐で吊るされたメモ帳とペン、右側に食事の提供される時間が書いてあった。

・朝食7時、昼食12時、夕食18時

「窓も時計もないから、飯で時間を把握しろって事かな…?親切な事で…ハハッ」

思わず渇いた笑いがこぼれた。

小さな扉を開けて見ると、中にはプラスチックのトレイにパンとスープとフライドチキン、空のティーカップとフォーク、保温ポットが2つあった。

トレイをソファの方へ運び、食事に手をつけた。

スープとチキンは冷めてしまっていたが、とりあえずおかしな味はしていない。

ティーカップにコーヒーを注ぐと、湯気と共にコーヒーの香りが立ち上る。

一口飲んでその温かさに一息ついて、涙が止まらなくなった。

「何で僕がこんな目に…」

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