チュートリアルはどこですか? その3
「…まじかぁ」
どう考えてもデスゲーム。
この一週間どんなハードモードだよって思ったけど、家の中に食料があったのってもしかしたらチュートリアルだったかもしれないレベルよ
…あんなヤバそうな外に出たくはない
でもこのまま家の中に閉じこもったら、妹と餓死コース
「ふぇ…」
おい、35歳仕事しろ。目と鼻から水がとまらんわ
だって怖いんだからしょうがないじゃん!!35歳も近所の柴犬に吠えられて逃げるもやしっ子なのに
「…にーちゃ?」
「りゃ、リャナ!」
どれぐらい扉にもたれて泣いてたのか、いつの間にか妹が起きて部屋からリビングによちよち歩いてくる
「…にーちゃ?あんちょぶ?」
あんちょぶが大丈夫と言っているのか遊ぶなのかはさておき…妹可愛すぎ!!
くるっとお目目に癖のある黒髪がモミアゲ部分でくるんって…うちのお嬢ちゃま最高すぎだろ
「にーちゃ?」
側まで寄ってきたラナにほっぺをペチペチ叩かれるけど…
もちもちモミジおててでペチペチなんてなんのご褒美ですか??
…いかん、35歳が暴走してる
「リャナ…ちょっとだけお利口さんで待っててくりぇる?」
「…あぃ!」
うちの子お利口すぎやろ…
こんな可愛い子の為だったら、ちっぽけな恐怖心なんて瞬殺でどっかいったわ
ラナをリビングにあるおもちゃ場に連れてったらすぐ遊びに夢中になってくれたんで、その間に何とか食べ物をゲットする為とりあえず庭の攻略をしていこうと思う
「にーちゃん、頑びゃるかりゃね!」
…幼児の舌の発音はどうやっても締まらない
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